体質考慮し楽しく飲もう サントリーが「適正飲酒」の取り組み発表
サントリーは6日、適正飲酒の大切さとお酒の魅力を伝える活動「ドリンク スマイル」を開始すると発表した。体質などを考慮した「適量」の飲酒の楽しさを伝え、持続的な酒類文化を構築する狙い。2025~30年に企業や自治体、大学を対象にした適正飲酒のセミナーを通じて20万人に訴求する目標を掲げた。 【写真まとめ】適正飲酒に“飲みづらいグラス” セミナーでは、同社の山崎蒸溜(じょうりゅう)所(大阪府)のVR(仮想現実)見学など体験型のプログラムを企画。アルコールの健康被害や若者のアルコール離れが指摘される中、適正飲酒の知識の普及とともに、改めてお酒の魅力をアピールする。 東京都内で記者会見したサントリーの鳥井信宏社長は「適正飲酒の啓発は酒類メーカーにとって共通の課題だ」として、他社と連携した啓発活動にも前向きな姿勢を示した。 適正飲酒を巡っては、飲める人も飲めない人も楽しめる多様性のある飲み方「スマートドリンキング(スマドリ)」を提唱するアサヒビールが9月、専門部署「Responsible Drinking部」を新設した。キリンホールディングスも、この30年ほどで女性の社会進出などを背景に30~70代の幅広い世代で女性の飲酒率が高まったことに着目。女性の飲酒リスクをテーマにしたセミナーの開催を9月下旬に発表するなど、各社の取り組みが活発化している。【加藤結花】