窪田正孝の瞳に吸い込まれそう…同じくらい生徒役で頭角を現したのは? NHKドラマ『宙わたる教室』第2話考察
窪田正孝主演のNHKドラマ『宙わたる教室』が放送中。実話に着想を得て生まれた小説を実写化した本作は、さまざまな事情を抱えた生徒たちが集まる定時制高校に、謎めいた理科教師の藤竹が赴任してくる。今回は、第2話のレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】窪田正孝がイケメンすぎる…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『宙わたる教室』劇中カット一覧
「定時制は犯罪者集団」 全日制の生徒からの差別
第2話では、日本とフィリピンのミックスで、夫とともにフィリピン料理の店を切り盛りする越川アンジェラ(ガウ)にスポットが当たる。家庭の事情によりほとんど学校に通えなかったアンジェラは、漢字や計算への苦手意識から、ここのところ勉強についていけていない。 店を夫と娘に任せきりにしている後ろめたさも相まって、アンジェラが退学を迷っている矢先に事件が起こる。全日制に通う黒田が定時制のクラスへと乗り込んできて、ペンケースを盗んだと言いがかりをつけてきたのだ。同じ机を使っていることを理由に疑われた池本マリ(山﨑七海)は、身に覚えがないときっぱり否定した。 定時制の生徒たちの空気に押されて黒田は教室を後にするが、後日、黒板に「定時制は犯罪者集団」などと書かれているのが発見される。教室の空気が、一気に悪くなる。もめはじめた岳人(小林虎之介)と長嶺(イッセー尾形)の間に割って入ったのがアンジェラだった。どんな理由があっても「暴力はダメ」。アンジェラの人柄を感じさせる描写だ。 勉強のことで藤竹から呼び出されたアンジェラは、放課後の物理準備室で岳人が生き生きと実験に参加するところを目の当たりにする。普段の教室での態度は褒められたものではないから、意外に映ったことだろう。行われていたのは、みそ汁をつかって大気の対流を再現し積乱雲を発生させる実験だ。 「科学部をつくりたい」と東新宿定時制にやってきた藤竹だが、誰かれ構わず勧誘することをしない。アンジェラにも軽く声をかけるが、勉強のフォローについての話がメインだった。簡単な漢字や計算問題をやること。そして、まずは手を動かしてみること。藤竹のアドバイスはシンプルだが、アンジェラをよく観察しての言葉だった。