豚骨ラーメン誕生秘話描く 映画「すうぷ」嘉島町で舞台あいさつ 光ママが映画デビュー
豚骨ラーメンの誕生秘話を描いた映画「すうぷ」の上映が14日、イオンシネマ熊本(嘉島町)で始まり、舞台あいさつに立った山口寛明監督(26)が「不器用だけど真っすぐ進んでいく昭和の男たちを通して、見る人の背中を押したい」と作品への思いを語った。 スープが白濁した現在の豚骨ラーメンは仕込み中に煮込みすぎたことから生まれたとされる。映画は昭和20年代終わり、白濁スープがどのように誕生したかを描いていく。陣内孝則さん(65)が頑固な屋台の店主、髙橋佳成さん(28)が常連客で、失敗を乗り越えるサラリーマンを演じた。 この日は山口監督と髙橋さん、高利貸役の福澤究さん(52)と、その子分を演じたお笑いコンビ・しゃかりきの光ママ(36)=御船町出身=が登壇。見どころや撮影現場でのエピソードなどを語った。 「諦めず、失敗をおそれるな」と山口監督が作品のテーマについて説明すると、髙橋さんは「主人公と同じで僕もおっちょこちょい。演じながら背中を押してもらった」と感想を述べた。出演者やスタッフの多くが福岡出身。劇中では博多弁や筑後弁がテンポよく飛び交い、笑いあり涙ありの物語に仕上がった。
今作品で映画デビューを果たした光ママ。「14年間、相方と2人でコントを作ってきたけど、大勢で一つの作品を作り上げる経験は初めて」と振り返ると、最後は「ぜひ〝替え玉〟してくださいね」と笑わせた。(坂本尚志)