レバノン、今月下旬に停戦期限切れ 米国務長官「イスラエル軍、3分の1以上撤収」
【カイロ=佐藤貴生】ブリンケン米国務長官は8日、イスラエルとレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラが停戦したことを受け、レバノン南部に地上侵攻したイスラエル軍のうち3分の1以上が撤収したと述べた。米国やレバノンの旧宗主国フランスが停戦を監視する仕組みが機能しているとの見方を示した。 停戦は昨年11月27日に発効。60日の停戦期間中にイスラエル軍はレバノン南部から段階的に撤収し、ヒズボラは南部を流れるリタニ川以北に撤収した上で、南部には代わってレバノン軍が展開し、停戦監視に当たる合意内容だった。 今月下旬に停戦は期限切れとなるが、ニュースサイト「タイムズ・オブ・イスラエル」は4日、レバノン軍の展開が遅れておりヒズボラが態勢を立て直す恐れがあるとして、イスラエルがさらに30日間、レバノン南部への軍駐留延長を検討していると報じた。 イスラエル軍は停戦発効後も、ヒズボラ側の合意違反を主張してレバノン南部に爆撃を行うなどした。