50%以上の女性起業家がハラスメント経験…セクハラ横行の背景は?実態と解決策を考える
田中氏の友人でも、「投資家からホテルに誘われたり、タクシーに投げ込まれたりした」ケースが存在する。また最近、女性起業家へのセクハラが話題になっている状況を受け、「投資家から『僕たちの関係は、こういうことじゃないよね』とクギを刺されている子」も複数いる。周囲は「年上男性が高確率」であるが、「年齢に関係なく、バイアスがかかった発言や、不適切発言はよくされる。『女性なのに』『女性だから』と枕詞を付ける人は多い」と述べた。
■「セクハラなんて可愛く思える位、エグい経験するのが会社経営…」物議となった投稿
セクハラ被害を訴える女性起業家がいる一方で、それに異論を投げかける人もいる。グッドライフ代表の松本友樹氏は、「厳しい言い方になるけど、これで諦めるなら、起業家には向いてないんじゃないかと。セクハラなんて可愛く思える位、エグい経験するのが会社経営です」などとXに投稿して、物議を醸した。 改めて投稿の意図を問われた松本氏は、「大前提としてセクハラを肯定していない」としつつ、「経営者は従業員の雇用やサービスを守る責任がある。たとえ経営者がハラスメント被害にあっても、後任を決めずに退職すれば、顧客や企業が困る。セクハラ被害者の精神的ダメージも理解できるが、後任を決めずに経営を諦める理由にはならない」と持論を述べる。 セクハラ以上の「エグい経験」とは、何を指しているのか。「主観に個人差はあるが、セクハラと比較できるようなものではない。このような発言をしたのは、失敗だったと思っている」と反省の念を示す。 では、セクハラ問題に、松本氏自身はどう対処すべきだと考えるか。「不動産販売業で、投資家の顧客とやりとりしていると、社会的地位かを理由にリスクを怖がる傾向がある。『セクハラがリスクではない』と問題視されるような環境整備が大事なのではないか」と答えた。
モデル・ラジオナビゲーターで、経営者でもある長谷川ミラ氏は、松本氏の主張を聞いて、「今からでも遅くない。『考えが及ばなかった』と投稿すべきだ」といい、「そのまま投稿が残ることで、賛同の声が大きくなり、私たちは声を上げにくくなる。もし反省の思いがあるなら、追記したらどうか」と提案した。この呼びかけに松本氏は、「そうですね、はい」と答えた。