夫・道長からビジネスパートナー扱い「悲しい」 倫子役の黒木華が語る大河「光る君へ」
平安時代に長編小説「源氏物語」を執筆した紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」。藤原道長(柄本佑)の嫡妻、倫子を演じたのが黒木華だ。道長を愛し、内助の功を発揮してきたが、夫の心には別の女性がいることに気づいていた。12月8日放送の第47回では、倫子がついにまひろ(後の紫式部、吉高由里子)に道長との関係を尋ねた。道長を支えつつ、愛されない孤独を絶妙な演技で表現してきた黒木に、倫子役と作品への思いを聞いた。 【写真】まひろに道長との関係を尋ねる倫子 ■「まひろと道長の話」 倫子は、宇多天皇のひ孫で、左大臣・源雅信の娘。打毬(だきゅう)で道長を見初め、嫡妻になると、夫の出世を支えた。両親から愛されて育ち、芯の強さを感じさせる。「ふふふふ」と上品に笑う姿が印象的だ。 倫子役について、「史実では、道長を支えた存在。そういう聡さに加え、道長さんや子供たちへの愛情、懐が深いところが魅力的」と語る。 家柄、財力に恵まれた上に恋心を実らせ、道長と結婚。子供も授かった。だが、夫には特別な女性がいた。 道長が思い続けてきた相手が、まひろだ。幼いころに出会い、特別な絆を育んできた。一方で、倫子は道長から、あくまでビジネスパートナーのような扱いを受けてきた。 「悲しいんじゃないですかね。倫子は夫の愛情が欲しかった。だからこそ、夫が目指す道で、自分にできることを一生懸命やってきた。家族ができてからは母としての仕事もあった。でも、結構かわされてしまう。しょうがないですよね」 今作は、道長とまひろのラブストーリーの印象が強いが、「やっぱりまひろと道長の人生の話。酸いも甘いも共感し、その時代を作った2人の話だと思います」と語る。 道長のまひろへの言動は、倫子へのものとは全く違う。「好きがあふれ出てますもんね。こっちにはないですし、ビジネスパートナーな顔をしてます。でも、見てる方たちは、道長とまひろの昔のつらいところからずっと追いかけているから、2人の関係性が、すごく愛おしく、キラキラしたものに見えてるんだろうなと思います」 道長のような男性について個人的にどう思うか尋ねると、「嫌だ。みんな嫌じゃないですか(笑)」