【阪神】岡田彰布監督が1軍合流の主砲を「前より良かったよ」と大絶賛 つなぎ野球の象徴復活で巻き返しだ
打撃不振で2軍調整していた阪神・大山悠輔内野手(29)が20日、ゲラと共に甲子園球場で行われた1軍練習に合流した。フリー打撃では37スイングで4本のサク越えを披露し、岡田監督も「前より良かった」と復活に太鼓判を押した。21日のDeNA戦(甲子園)からリーグ戦が再開する。逆転Vを狙うチームの現状を阪神担当サブキャップの中野雄太記者が「占う」。 小麦色に日焼けした大山から鍛錬の跡が見えた。一塁でノックを受けた後、フリー打撃では37スイング中4本のオーバーフェンス。「キレがないから打てん」と5日に出場登録を抹消した岡田監督も、三塁ベンチ前から見守り「おお、ちょっとなあ。前より良かったよ。(キレも)そら、感じるけど。ゲームでどんだけ結果が出るかいうことやんか」と希望を抱いていた。 交流戦は7勝11敗の10位と苦戦。指揮官が「今まで通りやったらアカン」とずっと危機感を募らせている理由は、日本一を成し遂げた昨年に比べて「普通のこと」ができていないことにある。「もっと粘って塁に出ようという姿があったのが、今はないとか。次の塁に当たり前のように行くとか」。488三振は両リーグワースト。最近の試合では消極的な走塁に、岡田監督が怒りをあらわにする一幕もあった。 21日のDeNA戦(甲子園)からリーグ戦が再開する。打順に関して問われた虎将は「全然決めてない」と答えたが、私は4番に大山を置いた開幕戦とほぼ同じ骨格でリスタートするのではないか…と予想する。 「どれぐらい自分の姿を取り戻せるかやろな、みんながな。オールスターまでにある程度、みんな去年に近いぐらいの役割をできるかどうかやろな」。岡田監督は「みんな」と繰り返したが、頭の中では大山を思い浮かべていたのではないだろうか。昨季はリーグ最多の99四球。つなぎ役を全うして岡田野球の象徴となった男の復活こそ、今、最も阪神に必要だ。 首位・広島とは2・5ゲーム差の2位。大山は「明日から前を向いてしっかり頑張ります」と決意を示した。そのバットに虎の命運がかかっている。(中野 雄太)
報知新聞社