「ガキ使」での黒塗りメイク“再放送”で見せた日テレのスタンス
「保毛尾田保毛男」騒動の教訓を学べず!?
今のところ、日テレサイドから正式なコメントは出されていないが、完全版で再度浜田の“黒塗りメイク”を放送したあたりには、同局の強気な姿勢も見てとれるが……。 「日テレは局全体のイメージとして良くいえばブレない、悪くいえば頑固。差別問題とは関係ありませんが、14年放送のドラマ『明日、ママがいない』の内容に関して一部病院や全国児童養護施設協議会から抗議が来るなど世間の物議を醸し、多くのCMスポンサーが撤退した際もドラマの放送を継続したのは、今でも僕らの業界では語り草になっています」(同放送作家) 今回の浜田の“黒塗りメイク”の再放送は、いかにも日テレらしいスタンスと業界内では受け止められているようだ。 そもそも、インターネット上では「大げさだ」、「差別ではない」などといった意見も多い今回の騒動だが、その反面、同局の局内でも波紋を広げているという。 「差別する意図はなかったとはいえ、昔以上に差別を想起させる表現や演出に関して敏感にならなくてはいけないことは、フジさんの『保毛尾田保毛男』騒動を見ても明らか。世間の注目度の高い局を代表する人気番組ということも加味すると、番組スタッフはああいった演出に対して一部から批判の声が起こりかねないというリスクはある程度想定していなければいけないし、それが良くも、悪くも今のテレビの現状です。とくに今回の騒動は、2020年の東京五輪の開催に向けてより世界の注目が日本に集まっていく中、海外にまで飛び火してしまっているというのは局としても頭の痛い問題ですね」(同局の局員) 今回の騒動は想像以上に今後も尾を引きそうだ。 (文・竹下光)