『虎に翼』が問いかける“男性性”のあり方 漢気を見せた戸塚純貴の好感度が急上昇
対照的だった花岡(岩田剛典)と轟(戸塚純貴)
この回で対照的だったのが、花岡と轟(戸塚純貴)だ。 男子学生の中でも特に花岡はまともな人物なのかと思っていたが、「女ってのは優しくするとつけ上がるんだ。立場をわきまえさせないと」という女性蔑視な発言をする花岡。彼の発言に「今の言葉を撤回しろ」と反論したのが轟だ。容姿端麗で表面上はいい人を装っている花岡に対して、轟は少々ガサツで過去には差別的な発言も散見された。徹男が教室で梅子の容姿を馬鹿にした際にはクラス中の男子が爆笑していたが、一切表情が変わっていなかったのが花岡と轟だった。思い返すと轟はよね(土居志央梨)への接し方を見ていても女性を少なくとも対等に見ていたことに気づく(言葉遣いは荒いけれど)。花岡に対しては、女性に優しく振る舞うことで、自分の手中に収めようとしているという疑念が浮かぶ一方で、相当女性からモテているところを見ると、自分の内面を知らずに見た目だけで告白してくる女性への軽蔑のようなものもあるのかもしれない。 花岡は単なる女性蔑視をする嫌なヤツだけでは終わらないような気もしている。今後どのように描かれていくのか非常に楽しみなキャラクターだ。
川崎龍也