館山の水田にアネハヅル 国内への飛来はまれ(千葉県)
館山市高井の水田で22日午前11時ごろ、「ツルみたいな鳥がいる」と本紙に連絡があった。記者が現場に向かい写真を撮影=写真=。日本野鳥の会千葉県支部の会員で安房生物愛好会の山形達哉さんに確認したところ、アネハヅルだと分かった。 同市高井で保険代理店を経営する間立徹さん(50)が本紙に連絡。間立さんは、仕事中に会社前の水田にツルのような鳥がいることに気付いた。事務所内のスタッフらに伝えたところ、「どうせサギでしょ」と誰にも相手にされず。念のため20代のスタッフが鳥の写真を「ググった」 (検索サイト「グーグル」を使って言葉や画像を検索すること)ところ、ツルの一種「アネハヅル」の可能性が高まった。 山形さんによると、アネハヅルは目の後ろに伸びた飾り羽が特徴で、体長1メートルほどの世界最小のツル。モンゴルなどが繁殖地で、インドや中東で越冬する。渡りの際にヒマラヤ山脈を越えて飛ぶことから「世界で最も高い空を飛ぶ鳥」といわれている。日本には偏西風の影響でまれに迷鳥として渡来することがあるという。 知らせを聞いた間立さんは「やっぱりツルだったか」と得意顔。「縁起もののツルを見ることができて、仕事もプライベートもうまくいきそうな気がする」と前向きだった。