能「隅田川」モチーフの空晴「かえるかな、この道」開幕、岡部尚子「悲しいお話にはしたくなかった」
「空晴 第23回公演『かえるかな、この道』」が、昨日8月29日に大阪・in→dependent theatre 2ndで開幕した。 【画像】空晴 第23回公演「かえるかな、この道」より。(他5件) これは、能「隅田川」をモチーフに、岡部尚子が作・演出を手がける新作。作中では、とある公園の集会所に、喪服姿で集まる人々の物語が描かれる。出演者には、空晴の岡部、上瀧昇一郎、小池裕之に加え、ゲストの岩戸秀年、松浦絵里、太田清伸が名を連ねた。 開幕に際し、岡部は「初日が明けました。『明ける』という言葉にこれほど救われたのは久しぶりの感覚でした。ありがとうございます。いつもと違う、けどやっぱり『空晴』、そんな初日の感想をいただきました。自分たち自身の変化も含めて書いた作品、出てくるのは全員他人でしかも初対面も多い、今まで家族や知り合いを多く描いてきたのでそれも新鮮に感じていただけたようです」と手応えを語る。「能『隅田川』をモチーフに『最初からそこにある悲劇』を勘違い思い込みを絡ませつつ笑っていただきながらも、あらわれるその『悲劇』をどう捉えるか。単なる『悲しい』お話にはしたくなかったので『他人』をあえて多く登場させました。劇場で、それをどう感じるか……まだまだ続く大阪、東京、北九州とお運びいただき一緒の空間で感じていただけたら嬉しいです。『変わること、帰ること』どちらにせよ進んでいる。同じことをやっているからといって進んでいないわけではない、そんな『今の空晴』をぜひ。お待ちしています!」と呼びかけた。 大阪公演は9月2日まで。その後、本作は9月13日から9月16日まで東京・駅前劇場、21・22日に福岡・J:COM北九州芸術劇場 小劇場で上演される。なお10月には、PIA LIVE STREAMでの映像配信が予定されている。 ■ 空晴 第23回公演「かえるかな、この道」 2024年8月29日(木)~2024年9月2日(月) 大阪府 in→dependent theatre 2nd 2024年9月13日(金)~2024年9月16日(月) 東京都 駅前劇場 2024年9月21日(土)~2024年9月22日(日・祝) 福岡県 J:COM北九州芸術劇場 小劇場 □ スタッフ 作・演出:岡部尚子 □ 出演 岡部尚子 / 上瀧昇一郎 / 小池裕之 / 岩戸秀年 / 松浦絵里 / 太田清伸