不測の事態に新たな選手招集の可能性も。バックアップメンバー入れ替え&予備登録リスト撤廃がもたらすパリ五輪の戦い方の変化
大きな意味を持つ変更点
7月3日、パリ五輪に臨むU-23日本代表のメンバーが発表された。山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)とともに会見上に姿を現した大岩剛監督が、自らの口で本大会を戦う18人の名前を呼び上げていく。怪我人が出た際に入れ替えが可能となるバックアップメンバー4人も発表され、本大会に挑むスカッドが確定した。 【PHOTO】悲願のメダル獲得へ!パリ五輪に挑むU-23日本代表18名とバックアップメンバー4人を一挙紹介! 今回のメンバー選考において、触れておきたい点がある。バックアップメンバーと予備登録リストの扱いだ。 18人の本登録メンバーに怪我人や体調不良者が出た場合、バックアップメンバーに選出されたGK佐々木雅士(柏)、DF鈴木海音(磐田)、MF佐野航大(NEC)、MF山田楓喜(東京V)の中から代替選手を補充できる。 大会期間中に離脱者が発生したケースにも対応可能で、不測の事態が発生した際には4人の力が必要不可欠。JFAによると、バックアップメンバーの4人はチームに帯同せず、アクシデントがあった際に合流するという。 特に大会中に負傷者が出た際に新たに補充する場合、バックアップメンバーとして名を連ねている佐野は重宝されるはずだ。 大岩ジャパンで活動した期間が短く、本大会前最後となる6月のアメリカ遠征でしかプレーしていない経緯を考えれば、18人のメンバーから漏れた点は仕方ない側面がある。だが、オランダリーグ1部で結果を残した実力は確か。創造性に富んだプレーと正確なパスはチームの力になるはずで、何よりセンターフォワードとCB以外でプレーできる汎用性は、限られたメンバーから選手を補充するとなった場合に計算が立ちやすい。しかも、欧州クラブに所属しているメリットも大きく、時差ボケなく合流できる点もプラスに働く。 その一方で、今大会はバックアップメンバーに関して変更点があり、山本NDは会見でこのような話をしている。 「(18人のメンバーに)体調不良や怪我などがあった場合、バックアップメンバーの4人から差し替えができる。ただ、初戦のキックオフ直前までにバックアップメンバーにアクシデントがあった場合は、このメンバー以外のラージリストから(選手を)変えられます」 初戦のキックオフ24時間前までにバックアップメンバー4人が怪我や体調不良で離脱した際は、予備登録リストから補充できるようになった。往来であればいかなる場合でもバックアップメンバーの差し替えは認められていなかったため、この変更は大きな意味を持つ。
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