日中首脳が会談 「建設的な関係」確認へ 「チャイナリスク」会談で成果は?【バンキシャ!】
日テレNEWS NNN
岸田首相は日中韓サミットに出席するため韓国を訪問しています。日中首脳会談が行われているソウルから中継です。 岸田首相と李強首相の会談は、つい先ほど始まりました。中国との関係が冷え込む中、会談の調整はぎりぎりまで続き、外務省関係者も「会わないより会ったほうがいいので調整がついてよかった」と安堵の表情を見せていました。 岸田首相と李強首相が会話をするのは去年9月の立ち話以来です。 会談で両首脳は、戦略的互恵関係に基づき建設的で安定的な日中関係の構築を確認するほか、岸田首相は福島第一原発の処理水放出を受けた日本産水産物の輸入停止措置の即時撤廃を改めて求める方針です。 ──「チャイナリスク」が高まるなか、今回の会談で何かいい成果は得られそうですか? 日本側の狙いは2つあります。1つ目は経済分野。具体的には、投資の改善にむけた環境整備です。 ある政府関係者は中国側の本音について「国内経済が低迷していて日本企業による投資を拡大してほしいはずだ」と分析しています。 ただ、中国との間には処理水の他に日本人拘束の問題などがあり、ある外務省関係者は「両国間に横たわる足かせがなくならないと先には進めない」と指摘しています。 2つ目は安全保障面で中国にどこまで自制を促せるかです。 中国軍が台湾周辺で軍事演習を行うなど中国の威圧的行動はエスカレートしています。日本が良好な日米韓3か国の関係を背景に中国に地域の安定に向けた行動を促せるか、が焦点です。 しかし、ある外務省関係者は中国の事情について「中国は国内世論も気にしていてなかなか物事が動かない」と簡単に協力姿勢をみせられないのでは、と分析しています。 (5月26日放送『真相報道バンキシャ!』より)