たつの市で小学４年の女児が刺された現場付近を調べる捜査員ら＝２００６年９月２８日夜、たつの市新宮町新宮

　兵庫県たつの市で２００６年９月、小学４年の女児が何者かに刺されて重傷を負った事件で、兵庫県警捜査１課とたつの署は７日、殺人未遂の疑いで、別の女児殺害で無期懲役の判決を受けて服役中だった勝田州彦容疑者（４５）を逮捕した。 【写真】移送され、たつの署に入る勝田州彦容疑者 　勝田容疑者は０４年９月、岡山県津山市で小学３年の女児＝当時（９）＝を刃物で刺して殺害したとして１８年５月に逮捕された。２３年９月に無期懲役の判決が確定。捜査関係者によると、その後、兵庫県警が任意で男から事情を聴いたところ、たつの市の事件への関与を認める供述をしたという。 　たつの市の事件は、０６年９月２８日夕に発生。帰宅中の女児＝当時（９）＝が徒歩で近づいてきた男に、刃物で胸などを刺されて重傷を負った。現場付近の防犯カメラには、リュックサックとレジ袋を持って立ち去る２０～４０代くらいの人物が写っていた。県警は、画像を分析するなどして調べていた。 　捜査関係者によると、勝田容疑者は０７年１０月１６日夕、加古川市別府町新野辺で、小学２年の鵜瀬柚希さん＝当時（７）＝が刃物で刺されて死亡した事件についても、県警の任意聴取で関与を認める供述をしているとされる。 　県警は７日午前、たつの市の事件について逮捕状を執行し、勝田容疑者を刑務所からたつの署に移送した。本格的に取り調べる方針。 　【たつの市の小４女児刺傷事件】　２００６年９月２８日午後６時２０分ごろ、たつの市新宮町の市道で、学習塾から帰宅中の小学４年の女児＝当時（９）＝が胸など数カ所を刺され重傷を負った。傷の一部は内臓にも達したが、その後女児は回復した。現場から立ち去る容疑者とみられる人物が防犯カメラに写っており、兵庫県警は映像を公開するなどして捜査を続けていた。