ジャスティン・トーマスは新作「GT2」ドライバーを投入 なぜ“2”を選んだ?
ウェッジも興味深いので、タイトリストの米ツアーウェッジ担当、アーロン・ディル氏に話を聞いた。9番アイアンの下に投入するのは、46度のボーケイ「SM10」。アイアンとウェッジの橋渡し役。「JTのアイアンはそもそもバウンスが少ないので、PWに(アイアンよりバウンスのある)ウェッジを使うことで寛容性が向上するんだ」とディル氏。フルショットだけでなく、コントロールショットにもこの46度を用いるのだろう。しかしメインの理由は別にあった。「ボーケイウェッジのグルーブ(溝)によるスピン量の確保さ。ラフから135ydを狙うとき、アイアン形状のPWで打つと150yd飛んでしまうこともあるが、ウェッジを使うことで135ydに抑えられる」というのだ。いわゆるフライヤー対策。トーナメントプレーヤーらしい理由が46度ウェッジには隠されていた。
最後にLW(ロブウェッジ)を見ていこう。60.5度に調角されたボーケイウェッジが2本用意されていて、コンディションに応じてコースに連れ出す一本を選んでいる。ひとつはSM10のローバウンスモデル「T」、もうひとつは「ウェッジワークス」の「K」。ディル氏によればソールタイプを選ぶときは、バンカーの砂の量で決めるのだという。砂が重かったり粒が大きかったりする場合は広くてバウンスの多い「K」。また、ボールが浮きやすいような芝種のコースでプレーする際は、バウンスがあるウェッジを使ったほうがフェースの下目に当てやすいのだという。コースの水分量もウェッジ選択の判断材料になる。すでに湿って柔らかければバウンスの少ない「T」が出番を迎える。 「2本のLWの距離は一緒。飛びすぎたりショートしたりで飛距離が変わらないように注意しているよ。彼が心地よく打てて、確実にキャリーを出せ、バウンスをうまく使えるようにしているんだ」(ディル氏)
<ジャスティン・トーマスの14本> ドライバー:タイトリスト GT2 ドライバー(10度) シャフト:プロトタイプ フェアウェイウッド:タイトリスト TS3 フェアウェイメタル(3番15度)、タイトリスト 915Fd フェアウェイウッド(5番18度) シャフト:三菱ケミカル テンセイ AV(3W=重さ80g台、硬さTX)、藤倉コンポジット モトーレ スピーダー VC.2ツアースペック(5W=重さ90g台、硬さX) アイアン:タイトリストT200 アイアン(4番)、タイトリストT100 アイアン(5番)、タイトリスト 621JT プロトタイプ(6~9番) シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー(X100) ウェッジ:タイトリストボーケイ SM10 ウェッジ(46、52、57、60.5度) シャフト:ダイナミックゴールド ツアーイシュー(46度=X100/52、57、60.5度=S400) パター:スコッティキャメロン フューチュラX5 パタープロトタイプ ボール:タイトリスト プロV1x ボール