トレンチコート、賢く着回す セレブの「秘密技」で多彩にアレンジ
■長短・重層レイヤード トレンチをマルチに着回す
トレンチは見慣れたアウターだけに、着方を少しずらすだけで、サプライズ感を呼び込めます。ミニスカートやショートパンツのような、着丈の短いボトムスとの「長短レイヤード(重ね着)」を試せば、キュートな着映えに早変わり。ビビッドカラー、派手柄、つやめき素材、素肌見せなどとのミックスも、トレンチルックのイメージを一変させてくれます。 ファッショニスタでインフルエンサーのジョセフィン・ウェインズさんはファッションショーにトレンチを羽織って現れました。ストライプ柄のシャツとつややかなミニスカートという、ずれ感が強めのコンビネーションがトレンチルックに意外感をもたらしています。 ミニとコートの丈違いが動きを加えました。さらに、コートの上からアーガイル模様のニットをストールのように肩掛け。「コートは最後に羽織るアウター」という常識までひっくり返しています。長短・重層レイヤードはトレンチをマルチに着回す裏技です。
■着こなし多彩に もっと出番を増やせそう
便利さに甘えて、ついノープランで羽織ってしまいがちなトレンチですが、しっかり計算して着れば、もっと多彩に着こなせます。お仕事ルックはもちろん、フェミニンにもカジュアルにもアレンジできると、出番をもっと増やせそう。 視線が気になりがちなミニ丈ボトムスに重ねれば、視線をブロックしてもらえるうえ、縦長に映るおまけ付き。トレンチならではのカッチリ感を生かして、別ムードとの相性を試すチャレンジが着回しレパートリーを広げます。「これとは合わない」という思い込みを捨てて、「ありえない系」のマッチングにチャレンジするのがコーデの引き出しを増やす近道です。 文・宮田理江(ファッションジャーナリスト)
宮田理江
トレンド情報や着こなし解説、コレクションリポート、スタイリング指南をメディアや個人サイトで幅広く発信。異なるテイストのミックスコーディネートが得意。自らのテレビ通販ブランドを持つ。ディレクション業務、イベント登壇もこなす。毎日ファッション大賞選考委員。 ※この記事は「THE NIKKEI MAGAZINE」の記事を再構成して配信しています。