トレンチコート、賢く着回す セレブの「秘密技」で多彩にアレンジ
■プレッピーコーデ 縦長効果と大人感を上乗せ
カジュアルに普段使いするなら、デニムパンツ(ジーンズ)とのコンビネーションが選択肢になります。お仕事仕様のトレンチを眠らせない上でも有意義な着方です。 上から羽織るトレンチの主張が強くなるから、トップスをムードメーカーに起用して。色・柄をトップスで取り入れて、コートの前を開ければ、柔らかいムードのトレンチルックが手に入ります。 歌手のジャスティン・ビーバーさんの妻でモデルのヘイリー・ビーバーさんは色落ちさせたジーンズに、着丈の長いトレンチコートを重ねました。エポレットや色はプレーンなタイプですが、特大の襟が目を引きます。 赤と紺のボーダー柄トップスはポロシャツ風で、リラクシングな雰囲気を差し込みました。靴は真っ赤なローファーを迎えて、トップスの赤と上下で響き合わせています。上下での「ダブル差し色」がポジティブで若々しいプレッピー風のカジュアルコーデに導きました。面積が広いトレンチを重ねることによって、縦長効果と大人感を引き出すテクニックです。
■前を開けて 抜け感漂うカジュアルの品格アップ
オーソドックスなトレンチを普段使いするには、残りのアイテムをぐっとカジュアル寄りでまとめる戦略が有効です。ちぐはぐに映るのをこわがるには及びません。コートの「きちんと感」と普段着の伸びやかさが混じり合って、かえって程よい塩梅(あんばい)に落ち着きます。コートの前を閉じないのが着こなしのコツです。 パリの有名ホテルから出てきた俳優のユマ・サーマンさんはスタンダードなトレンチをデイリーカジュアルコーデに取り入れました。スタイリングの決め手はトレンチと同色のニットウエアを腰巻きにしたところ。トレンチ姿にのどかな気分を差し込んでいます。 シャツ襟は黒いニットトップスからゆるくはみ出させて、ワンポイント的なアクセントに。小襟のおかげで視線を上に引き上げる効果が期待できます。ジーンズ裾を無造作に折り返し、ヌーディーなサンダルでリラックス感を漂わせました。ホテルで過ごすときの大人カジュアルな装いにも、トレンチを羽織るだけでクラス感が加わります。