離島防衛を想定、奄美大島や徳之島で対艦戦闘訓練 日米実動演習「キーン・ソード」始まる 反対派・市民団体は中止要請
自衛隊と米軍による日米共同統合演習(実動演習)「キーン・ソード」が23日、日本各地で始まった。武力攻撃事態を想定し、水陸両用作戦やミサイル防衛訓練で即応態勢向上や連携強化を図る。11月1日まで。鹿児島県内では奄美大島や徳之島、沖永良部島、本土で離島防衛などの訓練をする。 【写真】〈資料写真〉2023年11月19日、水陸両用車と共に上陸する水陸機動団隊員=徳之島町花徳の花徳海岸
23日は奄美大島と徳之島で対艦戦闘訓練を開始した。奄美駐屯地(奄美市)には陸上自衛隊のレーダーシステムや米陸軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」が展開した。隊員は小銃を携帯するが弾薬は使わない。 川内通信支所(薩摩川内市)と下甑島分屯基地(同)、鹿屋航空基地(鹿屋市)、串良送信所(同)、根占受信所(南大隅町)では警備訓練が始まった。 自衛隊約3万3000人、米軍約1万2000人が参加する。航空自衛隊のF15戦闘機が27、28日に奄美空港、30、31日に徳之島空港へ離着陸する訓練も計画される。 訓練に反対する市民団体「奄美の自然と平和を守る郡民会議」は23日、奄美駐屯地と瀬戸内分屯地(瀬戸内町)に中止を求め要請書を提出した。同会議の関誠之副議長は「自衛隊車両が頻繁に走り、心が落ち着かない住民もいる。穏やかな島を取り戻したい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島