GANG PARADEが“夜”で覆すイメージ像 新作『The Night Park E.P.』を大解剖するロングインタビュー
昔の曲が意外と今の13人にハマる
──今回のEP、実は個人的に懐かしさも感じていたんです。 ココ:あ~! ミキ:めっちゃわかります。 ──音楽としては最先端でありますが、POP(前身グループ)のアルバム『P.O.P』も夜っぽい印象がありましたし、ジャンルや質感も含めて懐かしいなと。 ドクソン:たしかに。 ココ:1周回った。最初はEDM路線というか、そういう楽曲が多かったんですよね。 ドクソン:音のシンプルさもそのころにリバイバルしている感じ。 ユア:このアルバムの制作陣は、スタッフさんたちがいろいろ考えて決めてくださったんです。楽曲総選挙とかがあったので、13人になってからライブでひさしぶりにやる曲がめちゃくちゃあって。5~6年やっていなかった曲をやるなかで、昔の曲が意外と今の13人にハマるというか、“今やってみるといいね”みたいな発見が多かったんです。なので、そういうこともちょっと影響があるのかなと。みんなでやった感じを見て、“今のうちらにはこういうのもありかもね”って。最近はバンド系のサウンドも多かったですし。 ──そのころからグループを知っている人であれば、このEPを聴いてきっと喜ぶでしょうね。改めてなんですけど、“夜”をテーマにしたEPを制作すること自体はどう感じていたんですか? キラ・メイ:テーマがある作品をつくること自体が今までなくて。作詞についても、“この曲はこういうテーマで書いてほしいです”みたいなことは今までにあったんですけど、作品全体にテーマがあるところに対して作っていくことがなかったんです。作詞するときは“どのぐらいそこに寄せていくべきなんだろう”と悩んでいたんですけど、できあがったものを見ると全部で8曲あるなかで、いい感じにバラバラで幅が広い作品になっているなと思いました。 月ノ:“夜”というテーマを明確に知ったのが、3曲ぐらい制作が進んでからなんですよ。「Träumerei」と「ソムニウム」は早めにできていて、「Gangsta Vibes」がその次ぐらいに始まったんですけど、それぐらいで“夜”というテーマを知ったときに“なるほど”としっくりきた感じがあって。夜って広いから、まとまりもあるけどいろんな夜に寄り添える曲があるし、わかりやすいテーマだから、新しい人にも伝わりやすいEPになるんじゃないかなと思いましたね。だからすごくしっくり来たというのが一番でした。 ──最初のころに制作された「Träumerei」はキャ・ノンさんが作詞していて、ドラマ“体感予報”の主題歌タイアップになっています。こちらはドラマに当て書きするような感じだったんですか? キャ・ノン:いえ、この曲ができてからタイアップが決まったんです。でも、あとから見たらすごくピッタリだったという。 ──そうなんですね!あまりにもピッタリだったので、当て書きだと思い込んでいました。 ドクソン:すごいね。預言者! ──しかも夜をテーマにしたEPとしてもピッタリで。たしかこの曲はライブでサプライズ初披露をしたんですよね。 月ノ:LINE CUBE (LINE CUBE SHIBUYA)で。 テラシマユウカ:もう半年前か。LINE CUBEのあとに5個くらいツアーやってるからなぁ。 ──半年で曲は育っていますか? キャン・GP・マイカ:LINE CUBEでやらせてもらって、その後にリリースパーティーとかいろいろあったんですけど、成長がすごく早かった気がします。振付は作詞のノンと私と月、セイで夜中に籠ってやったんですよ。見たい景色を想像しながら作っていたんですけど、その景色が実際に見ることができていて、すごく嬉しいです。