阪神・湯浅 開幕1軍アツアツ計画 国指定難病克服し「今度は自分が勇気づける」1000万減で更改
阪神・湯浅京己投手(25)が20日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1000万減の3700万円で更改した。8月に「胸椎黄色靱帯骨化切除術」を受けて現在はリハビリ中だが、国指定の難病から完全復活を遂げ、マウンドからの勇姿で恩返しを届ける思いを明かした。実戦復帰のプランも示し、開幕1軍を目標に掲げた。(金額は推定) 必ず完全復活を遂げ、マウンドに立つ。真っすぐ前を見つめる湯浅の瞳には、強い決意が宿っていた。国指定の難病を克服する復帰プランを披露。支えてくれた人へ、感謝の7年目に挑む。 「キャンプで実戦復帰して、開幕1軍を目指して頑張りたい。本当にたくさんの方にお世話になった。どんな時でも応援してくださる方がいたので。そういうたくさんの方に恩返しできるシーズンにしたい」 22年はセットアッパーに定着して59試合に救援登板。2勝3敗43ホールド、防御率1・09と好成績を残して最優秀中継ぎに輝いた。23年3月にはWBC日本代表に選出され、世界一を経験。シーズンでは守護神としてスタートしたが、度重なるけがに泣かされた。 巻き返しを誓った今季は8月末に「胸椎黄色靱帯骨化切除術」を受けた。懸命なリハビリを続け、既に鳴尾浜では傾斜を使ったスローイングを再開している。「手術前と下半身の感覚が全然違う。本当に手術させてもらってよかった」と明るい表情を浮かべた。 先輩らの姿も右腕の背中を押す。DeNA・三嶋、中日・福、ロッテ・岩下が同じ難病を患い、手術を受けた。「(3人には)手術前からいろんなことも聞かせてもらって。すごくお世話になって。すごく感謝しています」と前を向く力になった。 もらった力を次は多くの人に届ける。「今度は自分が困ってる人たちをなんか勇気づけるじゃないですけど。そういう存在になれるようにというか。1軍でやることによってそういった人たちにも勇気づけられると思いますし、本当にいろいろお世話になった方々に恩返しもできると思う」と力を込めた。 桐敷や石井ら層の厚い中継ぎ陣。食い込むために志の炎が消えることはない。「本当に自分ができる精いっぱいのことをシーズンを通してやりたい」。支えてくれた全ての人のために、湯浅が不死鳥のごとく奇跡の復活を遂げる。