“本当に怖い”を目指して誕生したホラー映画、25年公開 監督は「イシナガキクエを探しています」近藤亮太
日本で唯一のホラージャンルに絞った一般公募フィルムコンペティション「第2回日本ホラー映画大賞」(主催:KADOKAWA)で、大賞を受賞した短編映画を“長編映画化”した「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」が、2025年に公開されることが決定。監督は、商業映画デビューを果たす近藤亮太。主演は杉田雷麟が務め、清水崇が総合プロデュースを担当している。 本作のキーとなるのは、ビデオテープ。主人公・敬太のもとに、ある日突然母からビデオテープが送られてくる。それは、昔弟が失踪した瞬間を映したものだった。忘れられない忌まわしい記憶だったが、もう一度この事件と向き合い過去を辿るべく、同居する霊感を持つ友人にビデオテープを託すことにするのだが……。 監督を務める近藤は、「リング」シリーズの脚本家・高橋洋に師事し、高橋監督作品やNetflixドラマ「呪怨 呪いの家」でも助監督を務めている。また、テレビ東京ドラマTXQ FICTION第1弾「イシナガキクエを探しています」では演出を担当した。本作を製作するにあたり「今一度本当に怖いJホラーを誕生させるつもりで作りました」と自信をみせている。 主演の杉田は、映画「プロミスト・ランド」に主演し、「行方不明展」の特別配信映像「正体不明」でも近藤監督とタッグを組んでいる。杉田の抜擢理由について、近藤監督は「マカロニえんぴつの『ヤングアダルト』のMVを観て以来、強く印象に残っており、ずっと気になる存在でした。主人公を誰に演じてもらうか?と考え始めた時、真っ先に杉田さんの名前を挙げました。実現して本当に良かったと思います」とコメントしている。 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」は、2025年に全国公開。近藤監督のコメントは以下の通り。 【近藤亮太監督】 「本当に怖い映画を作りましょう」 KADOKAWAの小林剛プロデューサーとの最初の打ち合わせで言われた一言で、この映画の指針は決まりました。 何を怖いと感じるかは百人いれば百通りの答えがあるかと思います。人間が怖い、幽霊が怖い、自然災害が怖い。 この映画では目にはみえない“何か”が怖いのだと考え、作中の彼らが感じる恐怖心を精一杯想像し、ともに体験してもらうことを企図しました。 今の時代に、かつて少年時代の自分を心底震え上がらせたJホラーを、もう一度正面から作りたい。あの頃怖いと感じた映画たちは、その表現は、決して古びていないと証明したい。 そんな想いを理解し、一つ一つ実現してくれる素晴らしいキャストとスタッフに恵まれ、最終日には終わるのが惜しくなるくらい、慌ただしくも充実した撮影を経て、『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』は生まれました。 一人でも多くの方に、僕がかつてのJホラーたちから味わったような、あるいはそれ以上の「怖い」が生まれることを願っています。