ロシア貨物船、地中海で沈没 機関室が爆発
【AFP=時事】ロシア政府は24日、国防省直属の企業の子会社が所有する貨物船で機関室が爆発し、地中海の公海に沈没したと発表した。乗組員2人が行方不明になっている。船の任務や爆発原因の詳細はほとんど明らかにされていない。 【写真】黒海で貨物船が機雷接触、2人負傷 ウクライナ ロシア外務省の危機管理部門はテレグラムで、貨物船「ウルサ・マヨール」が機関室での爆発後に沈没したと述べた。16人のロシア人乗組員のうち、14人は救助されスペインのカルタヘナ港に運ばれたが、2人が行方不明だと付け加えた。 船舶の位置情報などを提供するウェブサイト「マリントラフィック」によると、ウルサ・マヨールは全長124.7メートルで、一般貨物船として登録されている。ロシアのサンクトペテルブルクから極東ウラジオストクに向かっていた。 ロシアの運輸調査当局は、海上安全規則違反の可能性があるとして、この「インシデント」の調査を開始したと発表。詳細は明らかにしなかった。 スペインの海上救助当局によると、貨物船は23日朝の悪天候の中、スペイン南東部の沖合から遭難信号を発信。船が傾き、船員が救命ボートを発進させたと報告した。 同局は生存者の話として、貨物船は船倉に空のコンテナを積み、甲板にはクレーン2基があったと述べた。 ロシア外務省によると、貨物船は運輸・物流会社オボロンロギスチカの子会社が所有している。オボロンロギスチカは国防省の直属で、民間サービスも提供している。 米国は2022年、ロシアが占領するクリミアへの貨物輸送サービスを提供したとして、オボロンロギスチカとウルサ・マヨールを含む船舶に制裁を科した。【翻訳編集】 AFPBB News