5連敗で勝率2割、指揮官激怒の「魔の火曜日」 逆転Vへ防御率2.27の村上を援護せよ 「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
「週の頭の火曜日の勝率を改善しないといけない。火曜日に勝てないから、ずっと重い空気で1週間が過ぎてしまう」
〝花の日曜日〟と表現しましたが、同様に表現するならば〝魔の火曜日〟です。今季の火曜日は2勝6敗2分けで、現在は5連敗中。最後に勝ったのは4月30日の広島戦(マツダ)です。
思い起こしても、火曜日はロクな記憶がありません。佐藤輝の痛恨エラーで敗れた中日戦(豊橋)も5月14日の火曜日でした。当然ながら、岡田監督が試合後に激怒するのも火曜日の夜。指揮官のご機嫌が最悪となり、チームもお通夜状態に。翌朝のスポーツ各紙には『岡田怒』の見出しが並び、チームの隅々まで沈痛なムードに包まれます。まさに負のスパイラルなのですが、ここを改善していかないと連覇の2文字は遠くにかすんでしまいます。
■先発ローテ再編のリスク
優勝した昨季も交流戦終了時点まで火曜日の成績は5勝5敗でした。週の頭は両軍ともエース同士の投げ合いで厳しい試合展開が多いのですが、それでも昨季はトータルで14勝8敗。交流戦明けから火曜日の戦績は9勝3敗で大きく改善され、Vゴールに飛び込んだのです。今季、阪神が目標とするリーグ連覇を達成するためには、火曜日の勝率を上げていかなければならないことは昨季の戦いが示しています。
では、どうする? 今季の火曜日の先発は村上に託されています。相手エースと投げ合う試合を担っている右腕は現在、2勝5敗です。チームが勝てないのだから成績も良くないですよね。では25日の火曜日、中日戦(倉敷)から先発ローテを改編すべきなのか。考え方の一つとして、絶好調の投手を先発にする案もあるでしょう。例えば開幕から一貫して日曜日を任されている才木を火曜日に回すプランも浮上するのか。
ある阪神OBはこう指摘しました。
「才木を火曜日に変えるのは大ばくちやで。才木が日曜日に確実に勝っているから、これだけ投打の歯車がかみ合わなくてもチームは上位にいる。もし、才木を火曜日に変えて勝てなくなったら元も子もない。才木を火曜日に回して大型連勝を目指す考えがあっても不思議ではないけど、リスクもかなり高いぞ」