白鷹の郵便局強盗、山形地裁で初公判 起訴内容認める
白鷹町の白鷹簡易郵便局に押し入り、現金100万円を奪ったとして強盗と銃刀法違反などの罪に問われた山形市上町4丁目、大工杉沼武志被告(65)の初公判が18日、山形地裁であった。杉沼被告は起訴内容を認め、検察側は被告が借金で、金に困っていたことが動機だと説明し、犯行前に局内に侵入して、内部の状況を確認していたと指摘した。次回期日まで追起訴する方針も示した。 冒頭陳述で検察側は、被告が以前から病気やけがで休業した際、生活費を工面するため消費者金融から借金をしていたと説明。大工として勤務していた会社が昨年休業し、さらに経済的に困窮するようになったと指摘した。動機については、「妻に渡す現金を手っ取り早く得ようと犯行を決意した」と述べ、山間部で人通りが少ないことなどから、現場となった郵便局を狙ったと説明した。 検察側は証拠調べで、被告が事件当日よりも前に、この郵便局に侵入し、警備会社の警報装置の位置などを確認していたなどと指摘。事件当日は局内1階の和室に潜んでいたが、予定より早く女性局長と鉢合わせとなり「やるしかないと思った」などとする被告の供述調書も示した。
起訴状によると、杉沼被告は今年9月12日、白鷹町中山の白鷹簡易郵便局に侵入し、70代の女性局長に包丁(刃体の長さ約17センチ)を示し、現金100万円を奪ったなどとしている。