ジャン・ルノワール生誕130周年 フランス映画の巨匠の軌跡を辿る2作品を上映 「ルノワール“新しい波”」
2024年に生誕130年を迎えるフランス映画の巨匠ジャン・ルノワール監督の『コルドリエ博士の遺言』『捕えられた伍長』の2作品の4Kレストア版が「ルノワール“新しい波”」と銘打ち上映される。 『大いなる幻影』『ピクニック』『フレンチ・カンカン』などの今なお世界中で愛される数々の名作たち。印象派の高名な画家オーギュストを父に持ち、その偉大な芸術家の遺伝子を受け継ぎながら、映画芸術の可能性を高め続けてきた20世紀を代表する巨匠ジャン・ルノワール。自由と生命を高らかに謳い、そして同時に人間や世界の裏の側面を容赦なく暴き出し、官能的なまでに艶やかな映像美と圧倒的なエネルギーに満ち溢れた唯一無二の映像世界を作り上げてきた。 フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、ロベルト・ロッセリーニ、ルキーノ・ヴィスコンティ、ロバート・アルトマン、ダニエル・シュミット、ウェス・アンダーソン、濱口竜介‥‥彼を敬愛する映画作家たちを挙げればきりがない。今回の特集上映では、ルノワールの後期に焦点を当て、これまで日本ではあまり機会のなかった貴重な2作品『コルドリエ博士の遺言』『捕えられた伍長』を上映。フランス・ヌーヴェルヴァーグが映画の形を変容させていった50年代末から60年代初頭、ルノワールはいかにして映画と向き合い、物語を模索したか。生誕130年の節目の年にルノワールの珠玉の“映画芸術”堪能したい。 『コルドリエ博士の遺言 4Kレストア』 それは神の領域に触れる禁断の実験。『ジキル博士とハイド氏』をルノワール流に大胆に翻案。「テレビ」「映画」「舞台」を交錯させた実験精神溢れる異端の作品。 『捕えられた伍長 4Kレストア』 ただひたすら、自由を求めて。名作『大いなる幻影』の変奏ともいうべき傑作喜劇。生の歓びを高らかに謳い上げるルノワール最後の人生讃歌。 「ルノワール“新しい波”」は、2024年11月1日(金) Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて1週間限定上映。
otocoto編集部
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