「ぞっとするイジメだ」豪州女子ブレイキン“O点選手”の根拠なき不正選考の謝罪求めた5万人嘆願書が抗議で削除される…本人は誹謗中傷ダメージを「壊滅的」
パリ五輪の新種目ブレイキン女子で得点「ゼロ」に終わり物議を醸した豪州代表レイガン(36、本名レイチェル・ガン)を巡る騒動に新展開があった。代表選考に不正行為があったとして豪州の責任者に説明と謝罪を求めるオンラインの嘆願書に5万7000人を超える署名が集まる異常事態が起きていたが、豪州五輪委員会が「根拠のない情報で公衆の憎悪を煽っている」と運営者に削除を要求し取り下げられた。レイガンもインスタを更新。誹謗中傷に「壊滅的」精神ダメージを負ったことを明かした。 【映像】NBAカリーの妻らがパリ五輪決勝後に会場外で現地警察とトラブった問題映像
5万7000人を超える署名を集めていた匿名の発起人による嘆願書が削除された。 パリ五輪ブレイキン女子に豪州代表で出場したレイガンは、1次リーグの3試合すべてで「ゼロ点」に終わった。日本の宅急便「クロネコヤマト」の配達員のようなウエアと独創的な「カンガールダンス」は面白かったが、高難度のムーブもなく惨敗したことが、SNSで非難され、誹謗中傷のターゲットとされた。その非難がエスカレート。世界最大のオンライン署名サイトである「チャレンジ・ドット・ボーグ」にて「レイガンを選んだ豪州の代表選考が不正に操作された」として豪州選手団の団長を務めた自転車競技でアテネ、ロンドン五輪で続けて金メダルを獲得しているアンナ・メアーズ氏の「説明責任と謝罪を求める」嘆願書が作成された。 同嘆願書はアンソニー・アルバニージー首相と豪州五輪委員会宛とされており、7万5000人の目標に対して5万7000人を超える署名が集まる異常事態となっていた。 だが、豪州五輪組織委員会は、ただちに「公正で透明性のある結果を確保するためのIOC(国際オリンピック委員会)の基準に沿った選考プロセスを踏んだ」とすぐさま反対の声明を出した。昨年10月に行われた選考会の9人の審査員は、世界ダンススポーツ連盟が選んだメンバーであることを示して不正の指摘を否定した。 米「フォックススポーツ」によると、豪州五輪委員会は、同時にオンライン署名サイトの「チェンジ・ドット・ボーグ」にこの嘆願書の削除を要求するレターを送りつけたという。同委員会のマット・キャロルCEOは、こう怒りの声明を出した。 「豪州五輪委員会はアンナ・メアーズに対する侮辱に特に腹を立てている。彼女は予選にも豪州五輪委員会の選考委員会への選手の指名にも関与していない。匿名の人物がでっち上げた虚偽が公表されるのは恥ずべきことだ。それはイジメや嫌がらせに相当し、名誉毀損にあたる。この請願書は、事実に基づくことのないもの公衆の憎悪をかき立てた。ぞっとする。オリンピックで自国を代表したアスリートがこのような扱いを受けるべきではない」 またレイガンの指導者であるサミュエル・フリー氏が、代表選考に不正に関与していたのでは?との疑惑の声も「フリー氏は豪州ブレイキンや豪州ダンススポーツ連盟で何も役職を持たず、選考会の審査員でもない」と完全否定。 レイガンら選手団のパリへの飛行機代に「税金が投入されている」の批判についても、「代表チームの2500万ドル(約37億円)の経費は豪州五輪委員会によって完全に賄われた」と説明した。 この直後に匿名の発起人による同嘆願書は削除された。削除要求がサイトの運営サイドに受け入れられたと見られる。
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