ロッテ・二木康太「気になるところがあるので、そこをしっかり修正していい球につながっていければ」~10月19日のZOZOマリン秋季練習~
◆ 二木「ストレート、フォームの部分で気になるところがある」 ロッテの秋季練習が19日、ZOZOマリンスタジアムで行われ、ウォーミングアップ、ランニングの後、投手陣はキャッチボール、野手陣は打撃練習、走塁練習、ロングティーなどの練習をグラウンドで行った。 20年にシーズン自己最多の9勝を挙げるも、23年と24年は一軍登板のなかった二木康太は、この秋は「ストレート、フォームの部分で気になるところがあるので、そこをしっかり修正していい球につながっていければなと思っています」とのこと。 投球フォームでいえば、独特の投球フォームをやめていた時期もあったが、今季は以前のようなフォームに戻ったようにも見える。 「去年から今年の頭にかけては横の時間を短くして球を強くしようと思ったんですけど、球速自体は上がりましたが、バッターの反応が良くなかった。自分の特徴的なフォームで勝負していくというか、大事なのかなと思いました」。 来季に向けて、アナリストと相談したりもしているのだろうかーー。 「結構しています」とのことで、「大きくは5キロくらい平均球速が変わったかと言われたら、そうでもないので、球速というよりはバッターの反応だったり。フォームのタイミングの取りにくさはデータではあまり出ないので映像を見ながら、はい」と明かした。 ◆ 鈴木「しっかり結果を残せたことが一番」 「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」に選出された鈴木昭汰は、去年のこの時期は一軍を目指し秋季練習を行っている立場だったが、今年はプレミア12に向けての準備している。 この1年で成長した部分について「しっかり結果を残せたことが一番だと思います」と答えてくれた。 去年のこの時期は、24年に侍ジャパンに選出されると思い秋季練習をしていたのだろうかーー。 「全く。シーズン中に1試合1試合必死に投げて行ったのが結果につながってきた。来年同じことをやろうではなくて、もっともっと進化するために追い求めて、プレミア前もプレミア後も次のシーズンが始まっているのでしっかり準備していきたいと思います」。 ◆ 柿沼「今も試行錯誤しながら」 今季3試合の出場にとどまった柿沼友哉は、今年打撃フォームを変えたが、「手応え的には良いです。良いですけど、今年始めたことなので、まだまだ自分の身についた感じはないですし、打っている感じ的には面白い1年だったなと。新しい発見ではないですけど、今までにないような自分も見えたので、やってみて良かったなと思います」と好感触を掴んだ。 「まだまだ自分の身にはなっていない。去年、一昨年、秋季練習で反対方向に打っていたのも今年もずっと1年通してやってみたんですけど、同じ反対方向を打つにしても細工して打つのではなくて、反対方向を打つポイントが変わったというか、今まではポイントを近くして一生懸命に反対方向に打っていたのが、いいポイントで自然と打てるようになったと感じましたね」。 この秋は「今もそこは変わらずやっていますし、まだ自分の手についた感じではないので、今も試行錯誤しながら。このフォームの中でどうやってタイミングを取ったらいいか、もうちょっと構えを変えたほうがいいかというのを探しながら、その中で強くコンタクトできるようにもっともっとなればいいかなと」と、自分のモノにするためバットを振っていく。 ◆ 全体練習後に小技練習 全体練習後に、柿沼、愛斗、和田康士朗、藤原恭大、友杉篤輝の5人が金子誠コーチ指導のもと、小技練習。プッシュバントをしたり、バスターなどを行った。 若手選手のバントの成功率の向上なども関係していたのだろうかーー。金子コーチに練習後に聞いてみた。 「バント、進塁率はイメージ的には去年も今年も悪くないと思うんです。ただ、相手がやらしてくれるところもあるし、犠打はアウト1つ上げるかわりにというのがあるから成功率が高くないといけない」。 「彼らみたいなタイプの選手が打順に入った時に、3打席、4打席回ってきて、いろんなシチュエーションがありますよね。小技が武器になってくれると、もっと打席で楽になってくれる時があるから。小川もそうだよね、(和田)康士朗もそう。みんな警戒して(内野手が)前に出てくる」。 和田に18日の練習後に取材した際、セーフティバントについて聞くと、「去年色々数多くやって、今年はサードが前目であったり、警戒されているのがあった」と話していたことを、金子コーチに伝えると、金子コーチは「彼はサード側に(セーフティバントを)やる技術しかなかった。あれだけ前に出てくるということはバッティング磨いたらヒットゾーンが広がる。前に出ていてもこっち側を抜いたらいろんなことが起こるよ、そこも磨いたら武器になるよという意識付けを1週間やらなきゃなというのはずっと思っていたので」と説明した。 「(チーム全体として)シーズン中にやる練習というのは成功率を上げることしかないから、どうしても犠打になっちゃう。もっと攻撃的なバッティングに匹敵するような方法はある。今まで徹底的にやっていなかったはずなので、これから冬バッティング練習って、バットを振るだけで雑になるから。そこに遊びの中での自分の中で引き出しを増やして欲しいなと。春だと遅いと思うんだよね」(金子コーチ)。 春だと遅くなるというのは、春季キャンプは実戦練習が増えることも関係しているからだろうかーー。 「そうそうそう。今できることのうちに。君らはこれもできることの一つ。ある意味こっちから引き出しを与える。あとは自分の中の引き出しにしていく狙いではあります」(金子コーチ)。 ということは、2月に春季キャンプが始まった時に、選手たちがしっかりできているか、できていないか、オフの間に取り組んできたか、取り組んできていないかがわかってしまう。 金子コーチは「やったか、やってないかはわかるけどね」とニヤリ。「ただ、簡単にできるものではない。バントとか皆さんが思っていること以上に難しいことだから、あとはゲームに繋げていく勇気しかない。そこまでの準備はしてもらわないと困る。君らにはそれが必要な選手ですよと」としながらも、「春になったら初めて言うようにならなきゃいけない可能性もありますよ。それでもいいんだけどね。この秋、やることのひとつとして課題の引き出しを与えているつもりでいますね」と考えを教えてくれた。 取材・文=岩下雄太
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