カギを握るのは無党派層…「自民も野党も目くそ鼻くそ」にならないために今必要なもの
黒船なき令和の日本で、革命なき安逸の日々のなかで、激烈な政権交代は起きるのか? しかし、いま変わらなければ――かならず日本は、沈む! 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 百戦錬磨の戦略家、橋下徹(55歳)。時代を見定め、歴史を洞察し、日本人の本質を透徹した先に見えた悪魔的リアリズム、それが「政権変容論」だ。橋下氏は言う。 「『政権変容』が劇的に新しいのは、自民党がどうであろうと関係なく、野党が腹を括って決断しさえすれば次の総選挙で実現できるところです」 2024年の選挙から、グレートリセットは始まるのだ。 7月19日発売の最新刊『政権変容論』(講談社刊)から、特別に内容を抜粋してお届けしていこう。 『政権変容論』連載第21回 『「自民も嫌だが、野党もダメ」...自民党の不支持率が60.4%でも、野党よりはまし?政権交代を妨げる「野党不信」』より続く
まず狙うべきものは
―いよいよ、「政権変容」の具体論に入っていきましょう。来るべき次の衆議院総選挙において、野党に必要な戦略は何でしょうか。 橋下:まず主要な野党はどこもかしこも、自分たちの政党支持層に向けて必死にアピールをしています。しかし、野党各党の支持率など、所詮は一けた台。自分の支持層に向けて改めてアピールしたところで日本全体は動きません。 むしろ狙うべきは6割を超える無党派層。そして自民党に愛想をつかして離れていく人々です。そこに刺さる戦略を野党は意識しなくてはなりません。 「自分の支持層向けのアピールではなく、自分たちに無関心な層へのアピール」 野党各リーダー層が頭を切り替えなければならないしょっぱなのポイントはここです。たいがいの政党のトップは、自分たちの支持層に受けることを一番に考えてしまいますから。 特に維新の会は、関西では自民党を上回る圧倒的な約20%超えの支持率があります。それなのに全国平均になると一けた台に沈んでしまうということは、関西以外の支持率は驚くほど低いものだと推察できます。
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