制作に参加した（左から）唯野さん、仲野内さん、青田さん、佐藤さん

　福島県南相馬市の仲野内渉さん（原町高１年）、唯野大和さん（小高産業技術高１年）、青田脩佑さん（同）は、市内に拠点を置くロボット開発の人機一体（滋賀県草津市）と連携し、同社製ロボットの実物大模型を段ボールで作った。８月２日まで、市中央図書館で展示している。 　仲野内さんが原町二中２年の時に、職場体験でロボットに興味を持ったのがきっかけ。市内で子どもと地域をつなぐイベントなどを企画するＮＰＯ法人「南相馬こどものつばさ」の佐藤慎治さんに相談したところ、ロボットの模型作りを提案され、制作を決めた。人機一体から設計図の提供を受け、佐藤さんと唯野さん、青田さんとともに春休みなどの長期休暇を利用して実物大ロボットの模型２機を作った。 　段ボールを図面通りに切り抜き、折ったり巻いたりしながら各部位を作り上げた。部位同士を接着剤や棒でつなげるのに苦労したという。関節にはペットボトルを入れて可動できるようにした。

　ロボットエンジニアを目指す仲野内さんは「ロボットの構造を学べて、夢につながった」、電気関係の業界への就職を考える唯野さんは「完成して達成感があふれた」、車の整備士になるべく勉学に励む青田さんは「４人で作れてうれしかった」と話した。 　３人は今後、夏休みを利用してコンピューターで図面を作成できるソフトなどを学び、秋ごろから市内の子どもたちにペーパークラフトを教える。佐藤さんは３人の活動を通じて「多くの子どもたちに最先端技術を持った企業に関心を持ってもらいたい」と述べた。 （相双版）