「未練はないけどちょっと泣いた」AKB48加入もコロナ禍で一状況が変した福留光帆「あんなにアイドルに憧れていたのに…」卒業時の心境明かす
■念願のAKB合格も、コロナ禍でコンサートや握手会が中止に ── AKB48のレッスンは厳しいそうですが、グループに加入して戸惑いませんでしたか? 福留さん:コンサートで披露する曲はワンハーフ(主にイントロから最初のサビまでを指す)なので、たった2分半しかありません。それでも何日間も練習していました。生写真の撮影も、一日に10着くらいの衣装に着替えるんです。すべてが初めての経験だったので大変でした。 ただ、2019年の10月6日に加入したんですが、その3か月後にまさかのコロナ禍に突入してしまって。本格的にアイドル活動が始まると思っていた矢先にライブ活動ができなくなったんです。なので、グループとしての活動は本当に少なかったですね。
── 想像していたアイドル活動とは少し違ったでしょうね。 福留さん:握手会も自粛になってしまったので、想像とはかなり違いました。もちろん、アイドルとして動画で配信番組をやるのも楽しかったのですが、ファンに会えない日々で、モチベーションを保つのが難しかったです。 ── アイドル活動と学業を両立されていたと思いますが、大変ではなかったですか。 福留さん:逆に学校生活があったから、動画だけのアイドル活動でも精神的にどうにか保てていたというのはありますね。学校では、ほかの教室の生徒や先輩が教室まで見物に来るとかはありましたが、アイドルだからといって特別扱いをされるわけでもなく、かといって距離を置かれることもなくて。すごくいい環境に身を置けていたと思います。
高校1年生でAKBに加入したので高校とアイドルを両立するかたちだったのですが、それほどアイドル業が忙しいわけではなかったので、高校生らしい生活は送れていたと思います。高校3年生のときに出席日数の都合で通信制の高校に転校はしたものの、転校先もいい先生ばかりでした。 ── バラエティ番組で、アイドル時代はファンが4人しかいなかったとおっしゃっていた記憶がありますが…。 福留さん:握手会の代わりとして「オンラインお話会」みたいなのがあって、ファンの方と交流してお名前やお顔を覚える機会があったんです。そのときに交流したのが4人でした。でもAKBのファンの方って、ステージに立っているアイドルが好きなんですよね。私のときは、そういうパフォーマンスを見せられる機会がほとんどなくて。劇場公演にも1回しか出られなかったので、ファンの方に観てもらえる機会はすごく少なかったと思います。コロナ禍でなければ、ステージの上でアイドルとしての姿を見せることで、「あの子いいな」って思ってもらえたかもしれないのに…という後悔はありますね。