今が旬のホクホク!守り続けた「いいたて雪っ娘かぼちゃ」夫婦の夢が詰まった農家民宿で味わう至福の時を…
かぼちゃと言えば深い緑色のイメージをもつ人が多いだろうが、このかぼちゃはクリーム色のような白っぽい色。ぱかっと割ってみると、中は鮮やかなオレンジ色。 オープン前から行列必至のこだわりパン!意外な経歴をもつ店主が夫婦で営む西郷村の「ベーカリー プン」
その名も「いいたて雪っ娘かぼちゃ」。飯舘村で生まれた品種で、白い皮と色鮮やかな果肉、さわやかな香りが特徴だ。先日収穫が終わり、1か月間の熟成期間を経て甘くなり…まさに今が旬!
この「いいたて雪っ娘かぼちゃ」や地元野菜をたっぷり使った夕食が、こちら!生産者である渡邊 とみ子さんお手製の「かぼちゃのポン酢和え」や「いいたて雪っ娘かぼちゃそぼろとエビチリ」など、飯舘村の郷土料理がいただける。
とみ子さんのおすすめは、ここに来ないと食べられないという「かぼちゃの新芽のつくね」。新芽はネギのようなシャキシャキ食感で、お肉ともよく合う。
ここは、ことし6月からとみ子さんが始めた農家民宿「古今呂(こころ)の宿 福とみ」。自宅をリフォームした、一日一組限定の宿だ。大工だった夫・福男さんと、とみ子さんの名前から付けた「福とみ」。「いいたて雪っ娘かぼちゃを使って、農家民宿をやろう」と話していた夫婦の夢が叶った場所だ。
一泊2食付きで、一人7700円~。木の香りと温もりに包まれた部屋は、家族で泊まることもできる。畑仕事や郷土料理作りなどの農業体験がいろいろできるのが醍醐味。まさに、飯舘村を肌でも感じることができる。また、語り部としても活動するとみ子さんの話にも、耳を傾けることができる場所だ。
「いいたて雪っ娘かぼちゃ」は、飯舘村出身で農業高校の教師をしていた菅野 元一(かんの もといち)さんが、約30年におよぶ品種改良を重ねて作ったものだ。本格的に村の特産品にしようとしていた矢先…東日本大震災・原発事故の影響で全村避難になってしまった。
娘のようにかわいがって育ててきたかぼちゃとの別れ…しかし、生みの親である菅野さんが種を持って避難していたことで、先行きが見えない避難生活の中に一筋の希望の光が差してきた。 「いいたて雪っ娘かぼちゃ」を絶やしてはいけない…とみ子さんたちは、避難先の福島市で栽培を続けた。