外出先のトイレで、おしりを洗うお湯が止まらない!「最大級のピンチ」こんな時どうする?→メーカーに聞いた
温水洗浄便座の洗浄水トラブルは、これに気をつけて!
ーー今回、Xで話題となった「外出先のトイレで温水便座の洗浄水が止まらない!」という場合、どのように対応したらいいでしょうか? 「メーカーにより機能に差があるため、これが絶対とは言えませんが、今回の投稿者・自分の頭で考える人2.0さんがされたように、電源プラグを抜くのが良いと思います。その後、本体機器の故障の可能性がありますので、修理を頼んでください」 ーーおお、ではこの応急処置は正しいのですね。コメント欄には「『+』と『-』を同時に押したら止まる」「『止』以外のボタン(作動するボタン)を2つ適当に同時押しすると止まる」という裏技が投稿されていましたが、こちらは本当でしょうか? 「そうした裏技的なものを見かけますが、一度に複数ボタンを押すのは、裏技ではありません。基本的に、スイッチはご希望のものを一つ押していただくことを想定しており、二重押しは想定外の操作をしていることになるので、故障につながる恐れがあります。余計な故障を招かないためにも、やめてください」 ーーそうなんですね。このような水が止まらなくなるトラブルを避けるために、自宅のトイレのケアで気を付けたほうがいいことはありますか? 「定期的にお掃除していただければOKですが、ウォシュレットやウォームレットには、電子部品が入っていますので水をかけるのは厳禁です。電子部品部分にダメージを与えないように掃除してください」 ーーちなみにトイレの温水洗浄便座は、どれぐらいが製品寿命なんでしょうか? 「日本レストルーム工業会の案内に準じると、設置後10年くらいが目安です。トラブルが出るようになったら、製品寿命の場合も考えられますので、確認してもらうと良いと思います。ウォシュレットも年々進化していますから、取り替えることでさらに衛生的かつ便利にご利用いただけると思います」
外出先の温水洗浄便座の洗浄機能、衛生的に不安!?
ーー今回の投稿主さんは外出先で水が止まらないというトラブルに遭遇されましたが、「外出先の温水洗浄便座の洗浄機能を使うのが衛生的に不安」という悩みを持つ方も一定数おられます。実際はどうですか? 「ノズルの衛生状態を気にされているのだと思いますが、近年販売されているTOTOの温水洗浄便座は、使用前後のノズルを水で洗浄する『セルフクリーニング』機能がついています。加えて、現在発売されているほとんどの製品には、使用後のノズルを次亜塩素酸を含む水で洗浄する『ノズルきれい』機能がついており、ノズルの外側・内側を洗浄・除菌しています。また、おしりを洗浄するノズル自体も、洗浄後のお湯がノズルにかかりにくい吐水角度(43度)に設計しています」 ーー全然知りませんでした!さまざまな工夫が施されているんですね。ちなみに、タンクに入っている洗浄用の水やお湯は、どうやって衛生状態を保っているのでしょう? 「日本レストルーム工業会では、第三者機関に委託し温水洗浄便座の吐水(お湯)の水質調査研究を行っているんですが、その結果は『ノズルの吐水は、水道水並みの水質でした。そして、雑菌がいたとしてもすぐに減少して元の水質になることが分りました。また、雑菌がノズルから水路の内部へさかのぼることもありません。温水洗浄便座は水道水を使っていますので、加温によって水道水に含まれる環境系の細菌が増えることはありますが、それはお風呂のお湯程度のものであり、病原性はありませんでした』と説明されており、雑菌が繁殖することなどはありません」 お話を伺って、いろいろスッキリ(トイレ問題だけに)!温水洗浄便座も想像以上に進化しているので、「いろいろ不安」という方は、買い替え時期に最新式に取り替えるっていうのもアリかもしれません。 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)
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