カビたら最後!? レザーバッグ専門店に聞く、梅雨時の革のバッグの正しい扱い方
クローゼットから出して、陰干し
特にカビがちなのが、クローゼットに眠っているレザーバッグ。カビがレザーバッグに発生してしまうと、実は取るのが難しく、そのまま捨てる運命に……。すべてではないものの、レザーソムリエの村松さんがプロの技術で対応しても、取れないケースもあるそうです。そのため、レザーバッグはカビない対策をすることが大切です。 「湿度の高い場所には置かない、これが一番です。クローゼットにしまっているバッグは、ワンシーズンに一度はクローゼットから出し、中身もすべて出して陰干しをすると、カビ対策になります。干す時は日向に置くと太陽の光で革が焼けてしまう可能性もあるので、日陰で干しましょう。干した後は、乾燥剤や新聞紙を詰めてクローゼットで保管。新聞紙は吸湿性がありますが、インクがレザーバッグに移ることもあるため、不織布等にくるんでからバッグに詰めるのがおすすめです」(高橋さん)
もしカビてしまったら……!?
もしカビがレザーバッグに発生してしまった場合、残念ながら専用クリーナーで拭いても取れないケースも多々あります。大切なレザーバッグの場合、無理やり取り除こうとすると色落ちなど別のダメージを与えてしまう可能性も……。カビてしまったことに気づいたら、メーカーやレザーバッグのクリーニング専門店に相談しましょう。
防水加工のランドセルはお手入れ不要。夏休みは中身を出して
子どもが使っているランドセルが本革という人もいるはず。一般的なレザーバッグと同じようなお手入れが必要かと言うと、実は防水加工が施されているランドセルは、梅雨時でも保護クリームや防水スプレーによるお手入れは不要です。 「『土屋鞄製造所』の牛革やコードバンのランドセルは防水で、子どもが6年間元気いっぱいに使っても対応できるように作られています。基本的なケアは不要ですが、夏休みなど長期で使用しない時には中身をすべて出し、風通しの良い場所で陰干しをすると、より長くきれいに革の状態を保つことができます。ランドセルカバーも外し、革が呼吸できるようにしておくと、より良いです」(高橋さん) 大切に使うことで長く使えるレザーバッグは、梅雨時の扱い方が寿命を左右します。「濡れたらすぐに拭く」「ワンシーズンに1度は陰干し」「保管する時は中身を出して、乾燥剤を入れる」。この3つの対策を実践して、大切なレザーバッグを湿気から守ってくださいね。 【取材協力】 土屋鞄製造所
【教えてくれた人】 『TSUCHIYA KABAN 』日本橋店スタッフ 村松姫奈さん 株式会社土屋鞄製造所 コミュニケーション本部 店舗統括部。2022年に新卒で入社後、「TSUCHIYA KABAN」日本橋店にて接客やVMD・顧客管理などを担当。レザーソムリエ資格保有。 『土屋鞄製造所』ランドセルPR担当 高橋夏生さん 同社ランドセル事業推進本部 販促企画課PR担当。土屋鞄のものづくりに共感し2020年に入社後、「時を超えて愛され価値をつくる」のブランドミッションのもと、ランドセルブランドの広報PR業務に従事。レザーソムリエ資格保有。
小浜みゆ