悔しい2年間を過ごした青柳。球児監督のもとで再び意地を見せる

阪神・青柳晃洋投手（30）が16日、甲子園で練習を再開した。15日に行われた藤川球児新監督（44）の就任会見で発された〝ベテラン向け〟のメッセージにも触れ「結果が出なかった2年間だった。それを払拭するような活躍が必要になってくる」と決意を新たに。新政権下で復活し、ベテランの意地を見せる。 【写真】オールスターに監督推薦で選出された際に撮影された当時の藤川監督、青柳の２ショット チームが生まれ変わる中で、青柳も2日間の休日を空けて練習を再開。現役として5年間をともに戦った藤川新監督率いる新体制始動を前に、やる気をみなぎらせた。 「また、監督が代わるという部分では新しいチーム（になる）。僕自身はここ2年、活躍できなかったので。心機一転、また頑張ろうという気持ちにはなっていますね」 青柳は若いころに新指揮官とともにプレー。技術的なことや試合の流れの読み方など「いろいろと教わることも多かった。全部が生きている」と慕う存在だ。その新指揮官が〝所信表明〟に散りばめた熱いメッセージも、ニュースをチェックし確かに受け取った。 「『実力のないベテランは要らない』ということも書いてあった。そこは現実的かな、と」 自身は2022年に13勝などで投手3冠に輝くなどエースとして働いた時期があった一方、昨季と今季は開幕投手を任されながらも成績が振るわず。立場も安泰とはいえなくなってきた。それでも「『期待に応えられなかったら使わない』『ベテランだからという優遇はない』というふうに受け止めた」。プロ野球界の厳しさとは真正面から向き合っている。12月には31歳となり、ベテランの域に差しかかる自覚もある中で、チームの雰囲気と己を見る目が変わることは、一つの転機にもできる。 「それ（2年間の悔しさ）を払拭するような活躍が必要になってくるかなと思います」 甲子園で汗を流した後には関西国際空港へ移動し、帰国するビーズリーの見送りに駆けつけ仲間思いの一面をのぞかせた。その優しいまなざしも、先発ローテ争いの状況下では鋭さを増す。周囲の期待に応えるために、ベテランの意地を見せる。（須藤佳裕）