駒川で「100円商店街」開催。師走の買い出し風景並みの盛況ぶり/大阪
大阪市東住吉区の「駒川商店街」で21日、各店自慢の商品を格安の100円で提供する「100円商店街」が開かれ、買い物客でにぎわった。7回目の開催で、参加したのは駒川商店街振興組合の105店舗と、駒川中通商店会の7店舗。開始時刻の午前10時前から買い物客が詰めかけ、一部の店舗では開店時間を早めて応対に追われた。 「100円商店街」相乗効果が拡大。千林・天神橋筋・駒川3商店街による共同事業展開も検討 塚本順一駒川中通商店会長が営む靴店では、100円の婦人靴などを120足用意したがわずか30分ほどで20足ほどが残るだけに。塚本会長は「朝早くからチラシをもって来店していただけるのはありがたい。『100円商店街』が定着し、店頭の100円商品だけではなく、店内に入って他の商品にも手を伸ばしてもらえるようになりました」と話す。
商店街の対面販売の魅力をアピール
駒川商店街は大阪を代表する商店街のひとつだが、大型商業施設などとの競争が激化しているだけに、危機意識は強い。駒川商店街振興組合の名和安将理事長は「大型商業施設には負けられない。『100円商店街』などのイベントを毎月開催し、商店街ならではの対面販売の魅力を、消費者にアピールしている」と意気込み「若手ががんばっているのが、頼もしい」と付け加える。 その若手世代のひとり、森田真規さんは売り出し事業部の責任者。「100円商店街」に関しても、各店と協議しながら工夫を凝らしてきた。「これまで散髪屋さんでカット半分が100円、不動産屋で最初の1カ月の家賃が100円というサービスを提供することができた。今回は100円のスタンプを並べて、はんこづくりを実演販売し、はんこに親しんでもらえる店舗を企画しました」(森田さん) 1時間ほどたつと、師走の買い出し風景を思い出すような盛況ぶり。両手にどっさり荷物を提げた女性は、「巻きずし、わらびもち、お花、小物整理箱、ズボンなどを買いました」と、衣食住全般の買い物に満足げだった。「100円商店街」は大阪商工会議所が地域の商店街と協働して開催。2010年4月から大阪市内20地域50商店街で、延べ141回開催してきた。今後の「100円商店街」の開催予定などの問い合わせは大阪商工会議所流通・サービス産業部流通担当(06・6944・6440)まで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)