急な衆院選 入場整理券まだ届かず 選管「なくても投票できる」
27日投開票の衆院選で、東京都内の複数の自治体が、投票所の入場整理券を一部の有権者に届けられていない事態になっている。すでに期日前投票が始まっているが、各選挙管理委員会は「整理券がなくても投票はできる」と呼びかけている。 【写真】鷗友学園女子高校では、衆院選の各党の政策を分類し、政治について学ぶ授業があった 入場整理券は、有権者の本人確認や投票所の事務をスムーズに行うために配られるもの。目黒区選管には21日以降、区民から「整理券がまだ届いていない」との問い合わせが相次いでいるという。区はホームページにトップページの目立つ部分に「入場整理券がお手元になくても期日前投票できます」とするお知らせを掲載。各戸に配布する区報にも同様の案内を載せた。 期日前投票は公示翌日の16日から区役所などで順次始まったが、区選管が整理券を郵便局に持ち込んだのは17日。配送は21日に始まり、23日に完了する予定だ。区選管は通常の選挙では公示・告示日には届くよう手配していたが、「今回は解散が急で、いつもより遅くなった。できるだけ速やかに発送した」と説明する。 整理券について、公職選挙法施行令では「公示または告示の日以後できるだけ速やかに交付するように努めなければならない」としている。総務省は今回のケースについて「発送が遅れていると受け止めていない」としている。 都選管によると期日前投票は原則、自身の住む自治体内の会場、27日の投票日は指定された投票所に行けば、整理券がなくても投票できる。期日前投票には、整理券の裏面に記載されていることもある「期日前(不在者)投票宣誓書(兼請求書)」の記入が必要となるが、会場に用意している。整理券がない場合は、「本人確認がスムーズにできる」として身分証の持参を推奨している。自身の投票所が分からない場合も各選管で確認できるという。(中山由美、本多由佳)
朝日新聞社