観光客殺到「富士山夢の大橋」、高校生有志4人が清掃活動 たばこ吸い殻、ストロー...道路に散乱「マナー守って」
SNS映えする富士山写真を撮ろうと観光客が殺到している富士市蓼原の国道139号「富士山夢の大橋」で25日、市内に住む高校生4人が清掃活動に汗を流した。撮影後に捨てたとみられるごみが道路に散乱していて、4人は「楽しむのは良いけれど、マナーは守ってほしい」と語気を強めた。 4人は1時間ほどかけて橋の両側と暫定駐車場の周囲を歩き、たばこの吸い殻や紙ストロー、ペットボトルなどを回収した。定期的に清掃を実施する市社会福祉協議会ボランティアセンター(VC)によると、1週間前よりもごみの回収量が多いという。立ち入り禁止の中央分離帯にあるごみの回収は、車道の横断が危険で断念した。 観光客のマナー違反に危機感を抱いていた知徳高2年の中島知菜実さん(16)が同VCの清掃活動をSNSで知り、協力を申し出た。富士宮北高2年の鳥居嵩哉さん(16)は小さな隙間から大量のごみが見つかったといい、「隠すように捨てられていて、悪意を感じる」と憤った。 予期せぬ観光地化による生活環境の変化に住民は戸惑っている。地元・藤間区の松本政利区長(76)は高校生に謝意を伝え、「自分のごみは持ち帰るルールを徹底させなければ根本的な解決にならない」と、課題を口にした。
静岡新聞社