4球でしのいだ無死満塁の大ピンチ ソフトバンク中村亮太の気迫「1点も許さないつもりだった」
◆ファーム日本選手権 ソフトバンク2―6DeNA(5日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎) ソフトバンクの中村亮太投手(26)が完璧な火消しを見せた。 ■まるで映画のワンシーン、球場入りする柳田悠岐【写真】 2点をリードされた6回、2番手で登場した三浦瑞樹が6連打を浴びて4点を追加され、なお無死満塁のピンチでマウンドに上がった。「バタバタ打たれたら(回の)途中で行くかもと言われていたので、準備はしていた」。まずは石上泰輝を二ゴロに封じて、捕手から一塁へと渡る併殺打に仕留めると、続く度会隆輝は一ゴロ。わずか4球で大ピンチをしのぎ、そのうち3球は武器であるシンカーだった。「1点も許さないつもりだった。全部が勝負球だった」と気迫を口にした。 危機を救った直後の7回には、2死からフォードにカーブを右翼スタンドに運ばれた。「あの1本がもったいない。あれで、前のイニングの印象がもう消えてしまった」。収穫と課題の残る投球となったが、日本一をかけた大舞台で2イニングを投げたことに「やるべきことはできた。自分の投球をこういう舞台でできたのはよかった」と胸を張った。 7日からは、宮崎で秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」が始まる。1軍は16日から開幕するクライマックスシリーズファイナルステージを控えているだけに、昇格の可能性を意識しながら緊張感を持って投げていく覚悟だ。「上(1軍)に呼ばれなかったら、ずっとフェニックスで試合をしていく。『負けられない』という圧をかけた上で、呼ばれても大丈夫な準備をしておきたい」と力を込めた。 (浜口妙華) 【#OTTOホークスファーム情報】
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