宇宙誕生の経緯解明へ 奥州市の国立天文台で最新鋭スーパーコンピューター「アテルイ3」運用開始
IBC岩手放送
奥州市にある国立天文台の施設で、宇宙誕生の謎に迫る最新鋭のスーパーコンピューターの運用が始まりました。 【写真を見る】宇宙誕生の経緯解明へ 奥州市の国立天文台で最新鋭スーパーコンピューター「アテルイ3」運用開始 奥州市にある国立天文台水沢VLBI観測所で2日始動したのは、天文学専用のスーパーコンピューター「アテルイIII」です。 東京に本部を置く国立天文台は、2013年4月から奥州市にスーパーコンピューターを移転設置して研究を進めていて、今回運用を開始したのは、「アテルイII」に次ぐ3代目です。 アテルイIIIはこれまでのものと比べて冷却能力に優れていて、1秒間におよそ2000兆回の計算ができます。 このデータを活用してたとえば分子雲=星が誕生する母体を再現した画像を作成することができ、望遠鏡による観測で捉えることができない、宇宙空間のシミュレーションを行う処理能力が格段に向上したということです。 (国立天文台 本間希樹水沢VLBI観測所長・教授) 「市民の方に天文学の両輪である、観測だけじゃなくて計算天文学ということにも改めて興味を持っていただく、応援していただくきっかけになれば」 アテルイIIIからもたらされる情報は、全国の研究者が活用して、宇宙に存在する粒子やガス、光の動きなどの研究を通じて宇宙が誕生した経緯を調べます。
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