「子育て=母親の役目と思い込んでいた」モデル・鈴木サチ(44)10年前の離婚を振り返る「ママがパパを追い出したと言われても」
鈴木さん:今思うと「夫に手伝ってほしい」という感覚自体が、あまりなかったのかもしれません。初めての子育てだったし、先ほど言ったような世の中の空気もありましたし。息子を産んで3か月後の復帰撮影には結局、自分の母にヘルプに来てもらいました。
■夫に「もっと家にいてもらわないと困る」と言われ ── 当時は「育児=母親の役割」ということに、疑問をもっていなかったんですね。 鈴木さん:その頃は「そういうものなのかな」という感覚でした。でも、だんだん「あれ?」と思うようになってきて。「私めちゃめちゃ働いて家計も支えているし、子どもたちの送り迎えは全部私だし、シッターさん雇うときも私が手配するし…私ばっかり、なんか変じゃない?」って。
── 何年もかかって、ご自身の負担が思いのほか大きいことに気がついたんですね。 鈴木さん:そうなんです。ところがある日、夫に「もっと家にいてもらわないと困る、子育ては母親がするのが当たり前だろう」って言われて…さすがに絶句しました。 「そしたら私が何人いてもたりないけど?それに、家にいるのは全然いいけど、そうすると単純に仕事ができなくなるよ」と言ったら、「それは困る」って言い張る。これはもう無理だなと思ったんです。
私自身は、子育ては楽しいし、むしろ好きなんです。でも、家計を支えるために仕事もたくさん入れていたので、睡眠時間を削って育児も仕事も…という日々で。パンク寸前でした。当時は渦中にいて自分のことを客観視できていなかったんだと思います。
■子どもたちに泣きながら「パパとママは同じ方向を向けなくなった」 ── その後、離婚されたのですよね。当時、お子さんたちはまだ小さかったかと。 鈴木さん:娘が小学校1年、息子が年中のときでした。子どもたちも私と過ごすことがほとんどで、父親と気持ちがズレていって…。今から思えば、子どもとの父親が過ごす時間をもう少しつくってあげたらまた違ったのかなとも思います。