アマ10冠・今永虎雅がアジア最強T制覇「早くタイトル挑戦できるよう」日本4位斎藤に判定勝利
<プロボクシング:フェニックスバトル125大会>◇21日◇東京・後楽園ホール アジア最強ライト級トーナメント決勝で、史上初の高校8冠を含むアマ10冠の日本同級6位今永虎雅(25=大橋)が優勝を飾った。同級4位斎藤陽二(29=角海老宝石)と決勝で拳を交え、3-0(78-73、79-72、80-71)の判定勝利を挙げた。 1年かけたトーナメントを優勝で締めくくった今永は「めちゃくちゃほっとしている。倒そうと力んだところがあった。斎藤選手の気持ちが強く、自分のボクシングさせてくれなかった。初めてパンチをまともにもらって腫れたりしている。これも経験できて成長できている。それは良かった」と喜びを表現した。 サウスポースタイルから左右の強打を放った今永は2回、右フックで斎藤の左耳裏を切り裂いた。3回には右フックで先制ダウンを奪取。その後も圧力をかける斎藤を制止ながら左ストレート、右フックなどを的確にヒットさせた。今永は「自分のパンチに自信があったので当てていたら倒せるかなと作戦を考えていたが、(斎藤の)気持ちが強かった」と振り返った。 これで優勝賞金500万円を獲得した。当初は米修行のために全額投入すると話していた今永だったが「米国に合宿に行こうと思ったけれど、大橋会長が合宿費用を出してくれると話してくれた」と笑顔。賞金の使い道について「そこは後々、考えます」と口にした。 25年は国内外で激戦区と言われるライト級戦線で頂点を狙いにいく。日本同級4位斎藤に勝利したことで、ランキング上昇が見込まれる。現在の日本同級王者は三代大訓(横浜光)となる。今永は「今日の勝ち方次第で自分で自信になるようなキャリアになると思ったが実力不足だった。早くタイトル挑戦できる位置に行けるように頑張ります」と強い決意を示していた。【藤中栄二】