慶應義塾が13四死球与えるも3回戦突破!4度の満塁のピンチをしのぐ「挑戦者の気持ちで挑む」【24年秋・神奈川県大会】
<令和6年度神奈川県高校野球秋季県大会:慶應義塾4-3横浜創学館>◇14日◇3回戦◇サーティーフォー保土ケ谷球場 【プロ志望提出】大打者の長男・清原正吾が4番で出場!次世代のスター候補の全打席を振り返る! 4回戦進出を決めた慶應義塾。投手陣は13四死球と苦しみ、試合を通して4度満塁の窮地を招くなど、課題を残しながらも横浜創学館打線に決定打を許さず、1点差の接戦をものにした。 この日チームを救ったのは紺野 真太郎選手(2年)だった。3対3の同点で迎えた8回、先頭打者で打席に立つと、2塁打を放って好機を演出。その後に一死一、三塁の好機を作ると「一塁走者が走っているのを見て、タイミング的にも行くしかない」と咄嗟の判断で決勝点のホームを踏んだ。森林 貴彦監督も、「相手も虚をつかれたことで、送球のズレに繋がった。よく狙ったと思います」と称えていた。 投げても6回に二死満塁でマウンドを受けると、山越 佑哉内野手(2年)に同点打を浴びたものの、以降は制球に苦しみながらも無失点に抑えた。新チームになってから登板する機会も増えてきたが、「僅差で投げるとは思っていなかったですが、結果的に抑えることができて良かったです」と振り返っていた。 紺野は1年時に甲子園のスタンドで応援に精を出し、優勝を経験。2年時になるとベンチに入って試合出場も経験したが、「チーム全体で勝たなければいけない」という気持ちが強く、思うようなプレーができずにいたという。その結果、秋は準々決勝で桐光学園に0対4で敗戦。センバツ大会出場を逃すと、今夏も桐蔭学園に2対4で敗れてベスト16で姿を消し、試合後には森林監督や主将を務めた加藤 右悟捕手(3年)が人目をはばからず涙を流した。 プレッシャーと戦った昨年のチームとは打って変わり、新チームはあくまで挑戦者の気持ちで試合に臨んでいるという。最終学年としてチームを牽引する紺野も、「チーム全体としても肯定的な言葉を使うようになりました。『~するな』ではなく『~していこう』と言うことでベンチの雰囲気も良くなっていると思います」と、技術面だけでなく、精神面でも変化を実感したと語っている。 21日には日大藤沢と8強進出をかけて戦う。紺野は、「試合を重ねていく中で成長していくのはもちろん、この1週間を無駄にしてはいけない。打たないと勝てないので、チーム全体で積極的な打撃を中心に取り組んでいきたいです」と意気込んでいた。