オリックスが過去最高“満足度”で連覇、阪神は幸福感スコア1位に~プロ野球満足度調査
日本のサービス業における顧客満足、ロイヤルティの指数化などを研究している慶應義塾大学・鈴木秀男教授は4月、今年で16回目となる「プロ野球のサービスに関する満足度調査」の結果を発表。昨年リーグ3連覇を果たした【オリックス・バファローズ】が、同調査開始以来、過去最高の総合満足度スコア平均値77.78を獲得し、2年連続総合1位に輝いた。 「プロ野球のサービスに関する満足度調査:各球団の総合満足度スコア」 同調査は、昨シーズン(2023年)に1回以上、応援するチームのホーム球場で試合観戦をした人を対象に、最も応援するチームの満足度について調査したもの。総合満足度については、「チーム成績」、「チーム・選手」、「球場」、「ファンサービス・地域貢献」、「ユニホーム・ロゴ」という5つのサービス品質から構成されており、各品質はそれぞれ複数の設問によって成り立っている。
◆オリックスが高い満足度を維持する理由
オリックスは今回、特に「チーム・選手」の項目において高評価を記録。昨年は、山本由伸選手(現ドジャース)が史上初となる3年連続での先発投手の主要タイトル4冠獲得や、頓宮裕真選手が自身初となる首位打者賞を獲得するなど、多くの選手による活躍が、他球団を圧倒する結果となったようだ。 他に評価が高かったのは「ファンサービス」の項目。オリックスは他球団にはないオリジナリティ溢れるコンテンツやイベントが多く、昨年は女性ファンを対象にした「Bsオリ姫デー2023 supported by DmMiX」」において、ファン投票によって選ばれた選手がアイドルに扮したビジュアルを公開し、SNSで話題となった。また、じゃがいもを持参すると一部チケットが割引になるという「じゃがいもデーsupported by カルビー」も開催され好評を博した。 回答者のコメントを見ても「ただ楽しませてくれる企画が多いだけでなくしっかりと結果を残してくれている選手たちが多いので応援の熱を冷めさせないでくれる」(三重県/30代前半/女性)「長年応援してきたが暗黒時代と比べ、3連覇してチームも強くなりファンも増えて満足しかない」(埼玉県/20代後半/男性)など、好印象の意見が多かった。 オリックスの記録について鈴木教授は、「いままで取り組んできたファンサービスなどの下地が、チームが強くなったことで実を結んだ。調査開始当時(2009年)からしばらくの間、球団合併などの影響でチームのアイデンティがあいまいであったが、ようやく見事に確立された」と分析している。