「社会への報復か…」中国で相次ぐ“無差別”事件 小学校前で車暴走…児童ら負傷
中国の小学校前で19日朝、児童らに車が突っ込み、多くのけが人が出ています。無差別の殺傷事件が相次ぎ、習近平国家主席が異例の指示を出した後も事件が続いていて、現場では「社会への報復ではないか」という声も上がっています。 【画像】「社会への報復か…」中国で相次ぐ“無差別”事件 小学校前で車暴走…児童ら負傷 事件が起きたのは午前7時半ごろ、中国の内陸部、湖南省常徳市にある小学校です。通学中の子どもたちに乗用車が突っ込みました。 目撃者 「小学校の門に車が突っ込み、人にぶつかった」 「(Q.多くの人にぶつかった)十数人くらい」 地元当局によれば、車は意図的に小学校の敷地内に入ろうとして、警備員や子ども、保護者などを次々とはねました。多くの人が病院に運ばれましたが、これまでに亡くなった人はいないということです。 拘束されたのは39歳の男です。中国メディアによると、学校の関係者ではないといいます。どうしてこんな事件を起こしたのか。今回、動機は明らかになっていませんが、現場に居合わせた街の人たちが口々つぶやいたのは“ある言葉”でした。 「社会に報復するために来たのでは」 「社会に不満があるなら、そのもとに行けばいい」 「社会に報復しようとする若者か?」 「明らかに社会への報復。それ以外ないだろう」 中国では今年、無差別に人が襲われる事件が相次いでいます。
今月11日には広東省珠海市のスタジアム前で、ランニングなどをしている市民に62歳の男が車で突っ込み、35人が亡くなりました。 この事件を受けて、習近平国家主席は各部門に対して異例の“重要指示”を発し、再発防止とともに、社会の安定を守るため全力を尽くすよう命じました。しかし、事件はその後も収まることはありませんでした。 16日には、江蘇省無錫市で職業学校の学生が刃物で切り付けられ、8人が死亡し、17人がけがをしました。拘束された21歳の元学生は、香港メディアが遺書と報じた文書にこう記していました。 遺書と報じられた文書 「毎日16時間働いたが賃金が支払われない。自分の死で中国の労働法の改善を進める」 動機となった社会への不満。無差別襲撃事件は繰り返されています。中国政府は。 中国外務省 林剣副報道局長 「(Q.湖南省の小学校で車の暴走事件が起きた。“社会への報復”とされる事件が相次ぎ、不安が広がっているが、政府の対応は)中国政府は今までもこれからも人民の安全と社会安定に全力をあげ、中国にいる全ての外国人の安全を守ります」
テレビ朝日