自宅の空にも不動産価値が!? これから訪れる空間を売買する時代を解説
スマホがなくなる日、どんなことをしてみたい?
佐藤 スマホがなくなる日、人類の空を取り戻したいですね。 渡邊 なんか、かっこいい!(笑) とはいえ、どういう意味ですか? 佐藤 今世の中のみなさん、下を向きすぎだと感じることがあります。それは、気持ちもそうですし、体の姿勢も。体が下を向いていると、気持ちまで下向きになりがちです。スマホを見ている姿勢って下向きですから、人間本来の姿勢ではないと思うんですよね。Apple Vision Proのいいところって、自分が見たいものをバーチャルで目の前に表示できると同時に、現実世界も見られるので、視線が自然と上がることだと感じています。今ある、リアルの世界も見られるっていうのがやっぱり大事だと思うんです。外に出て、散歩して、景色を見たりして感じることって、人間やっぱりあるじゃないですか。 渡邊 なるほど。ついついスマホの画面ばっかり見ちゃいますよね。 佐藤 だから空間コンピューティングの登場によって、みんな上を向いて生活できたら、もっと豊かになれる。個人でも組織でも、あるいは国単位でも、もっと明るい生活ができる。そういう風に考えたので、ちょっとこんな偉そうなことを語ってしまいました(笑)。 渡邊 下ばかり見ないで、空ばかり見る日、来そうですね。 佐藤 そのうち駅の看板などに「歩きスマホ禁止」ではなく「空を見上げるの禁止」なんて看板が出てきたりして(笑)。そういう世界が実現すれば、不動産業界も大きく変化するのではと期待しています。 佐藤文昭/Fumiaki Sato 東急不動産CX・イノベーション推進部 グループリーダー 。1979年東京都生まれ。不動産投資ファンド運営会社等を経て、2008年東急不動産入社。2016年より米国現地法人へ出向しニューヨークに駐在。2021年より現職。CVCによるスタートアップ企業への出資、オープンイノベーションの推進、新規事業の立案等を行う。 渡邊信彦/Nobuhio Watanabe STYLY 取締役COO 。1968年千葉県生まれ。2016年 Psychic VR Lab(現STYLY)の設立に参画し取締役COO就任。XRクリエイターの発掘や育成を目的としたプロジェクト「NEWVIEW(ニュービュー)」を立ち上げたほか、グローバルに活躍できる人材を輩出するために尽力している。
TEXT=ゲーテ編集部