【100歳の100の知恵】絶対に譲れないもの以外は譲り、ここぞというときに自分を通す。それが、人と摩擦を起こさず、自分らしさを失わずに生きるコツ
101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。 * * * * * * * <100歳の100の知恵 97> ◆<私のしないこと十訓>『人のやることに口出しをしない』 人は人、自分は自分。人は一人ひとり違う価値観や感性を持っているのだから、自分と違っていて当たり前。 だから意見や考え方が違っても、「この人はこういう考え方をするのだ」と思い、見過ごしていればいい。 そう思っているからこそ、かえって人に対してわりとやさしくできるのかな、という気もします。 日常生活や仕事のなかで人と意見がぶつかっても、自分にとって絶対に譲れないものではないのなら、私は我慢して相手を受け入れます。 ただし、自分の価値観からここだけは譲れないというときは、「イヤなものはイヤ」という態度を貫きます。 ふだん、なんでもかんでも自分のやりたい放題、我を通すのは、単なるワガママです。 ほとんどのことは見過ごして、ここぞというときに自分を通す。それが、人と摩擦を起こさず、それでいて自分らしさを失わずに生きるためのコツかもしれません。
吉沢久子
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