「貨物新幹線」JR東が意欲、専用車両の導入も視野…航空便に匹敵する高速性と分単位の定時制が強み
トラック運転手の労働時間規制強化で輸送力が減る「物流2024年問題」で人手不足が深刻化しており、政府は今後10年程度で鉄道の輸送量を2倍に増やす方針だ。ただ、JR貨物の車両には空きスペースは3割ほどにとどまる。国土交通省の検討会は貨物新幹線の検討を提言しており、「新幹線が高頻度で荷物を運べば、物流は一変する」(国交省幹部)と期待する。
野村総合研究所は、新幹線を使った荷物輸送について、日本全体で1日約900トンの潜在的な需要があると推計し、事業として成立するとの見方を示している。小林一幸グループマネジャーは「専用車両の開発コストに見合うほど、新幹線の特性が生かせる荷物を獲得できるかがカギだ」と指摘している。