驚異的なソフトバンクの勝率 優勝した近年に共通する「持っていたもの」は
◆ソフトバンク6―2西武(17日、みずほペイペイドーム) 【記者コラム/好球筆打】 ■配布されるピンクリボンユニ&ラバーダック【写真】 ソフトバンクは3番柳田にも一発が出れば今季初の「クリーンアップそろい踏み」となるところだったが、さすがにそれは西武投手陣が許さなかった。それでも、何より大事な白星はきっちりと手中に収めた。 これでチームの貯金は今季最多を更新する15(25勝10敗2分け)となった。37試合しか消化していない中での数字だから、かなりのハイペースで白星を積み上げていることが分かる。勝率も7割1分4厘と群を抜く。 ただ、上には上の数字があった。同試合数での貯金15は球団では南海時代の1965年以来59年ぶりだが、当時は29勝8敗と21も貯金を稼いでいた。同年は7月に球団最速で優勝マジックを点灯させ、2位の東映に12ゲーム差をつけての独走Vだったようで、小久保ホークスはどこまでその数字に迫れるだろうか。 そのためには「お得意さま」を持つことが非常に重要だ。直近のホークスの優勝シーズンを振り返ると、2020年はオリックスに17勝5敗2分け、17年はロッテ、オリックスに18勝7敗、15年は西武に16勝7敗2分けだった。この日の勝利で西武戦は8勝2敗。今季のお得意さまになりつつあるだけに継続したいところだ。 「(シーズンは)何が起こるか分からないからね。勝てる時に勝っておかないと」。ふんどしを締め直した王球団会長の言葉が、ずしりと重く感じた。(石田泰隆)
西日本新聞社