ボーイング737MAX、生産制限解除には品質管理で「青信号」必要
(ブルームバーグ): 米ボーイングが生産ペースの拡大に対応し、737MAXに設けられている製造制限から脱却することができると航空安全当局を確信させるには、同社の品質管理モニターが着実に青信号に変わる必要がある。
米連邦航空局(FAA)のウィテカー局長は10日、ワシントンでのインタビューで、「生産が一定水準を超えて拡大するには、これらの指標が青信号となる必要があると、われわれは極めて明確にしてきた」と指摘。「今後数カ月、その点の明確化に軸足を置くことになる」と述べた。
今年1月に飛行中の機体からドアカバーが吹き飛んだ事故を受け、FAAはボーイングが製造する737MAXの生産を月間38機に制限した。ボーイングでは、この事故をきっかけに工場内の製造上の欠陥が次々と明らかになり、生産縮小を余儀なくされた。
ボーイングが今回の問題を受けて策定した行動計画により、FAAは主要なパフォーマンス指標にアクセスできるようになった。これら指標は信号で監視され、同社のレントン工場やサプライチェーン全体の作業の流れをリアルタイムで把握することが可能だ。
一方、FAAは工場に派遣する検査官の増員や定期会合の開催など、ボーイングに対する監督を強化している。ウィテカー氏は、ボーイングへの生産制限がいつ解除されるのか明らかにしなかった。
原題:Boeing Must Be ‘in the Green’ Before 737 Max Cap Is Lifted(抜粋)
--取材協力:Julie Johnsson、Allyson Versprille.
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Ryan Beene