【ロッテ】打率.313のドラフト1位・上田希由翔「ミスター・ロッテ」への道…「初球から行くしかない」貫く超積極打法
ロッテのドラフト1位・上田希由翔内野手(22)=明大=がスポーツ報知のインタビューに応じた。2日に1軍に初昇格し、ここまで16打数5安打3打点、打率3割1分3厘と好調を維持。目標の「80安打&50打点」は、球団の新人選手では「ミスター・ロッテ」こと有藤通世ら達成者はごくわずか。巧打の有望株が、持ち味の積極性で安打を量産する。(取材・構成=竹内 夏紀) 4日のソフトバンク戦で記念すべき一打が飛び出した。プロ初安打となる二塁内野安打。手元に戻ってきた記念球は翌日、野球を始めた小学校の頃から遠方でも応援に駆け付けてくれた両親に手渡した。孝行息子は、本拠デビューとなった6日のオリックス戦では応援に駆け付けた2人の前でクリーンヒットを放った。 「1本がどうしても欲しかったので、ようやくスタートラインに立てた。(初安打の記念球は)親に渡しました。最初の方はやっぱり、なんか印象に残りやすいというか、『初』が多いので、(両親には)そういうのをたくさん見てもらえたらいいなと思います」 開幕は2軍スタートだったが、4月2日に安田尚憲内野手が腰痛のために選手登録を抹消され、同じく一、三塁を主に守る上田が急きょ1軍昇格。ここまで16打数5安打3打点、打率3割1分3厘と存在感を示している。 「やっぱりどうしてもヒットが欲しい気持ちになってしまうので、結果を追い求めすぎずに、しっかりやることをやりたい。なかなかうまくいいかないことの方が多い感じです。1軍にいられる期間になるべくいい状態を保ちたいし、成長したい気持ちです」 指揮官の吉井監督も「ファーストスイングから強いスイングができるのは彼の持ち味」と認めるように、初球からどんどん振っていく積極性が魅力の一つだ。 「見逃していったら、どんどん追い込まれてしまう。いずれは試合の流れによって打席内容を変えていける選手になりたいと思いますけど、そんな技術もないし、そこは望まれていない。初対戦が多くてわからない球の方が多いので、初球から行くのが1番、甘い球も多いと思うのでいくしかないと思っています」 ふとした瞬間にプロ野球選手になったことも実感。期待のドラフト1位ルーキーとして多忙な日々を過ごすが、今後は息抜きの方法も模索していくという。 「(野球ゲームで自分が登場?)周りから『出てるよ』と言われて、『お、ついにそうなったか!』という感じはありました。けど、ゲームは苦手なのでやろうとはならないです(笑い)。育成ゲームは続きません。(趣味は)最近なかなか時間もないですけど、サウナに行けるなら行きたい。自分の流れとかができたら、自分の時間をしっかり作りたいです」 昨年12月の入団会見時には「80安打&50打点」を目標に掲げた。ロッテ新人の達成者は、1969年に105安打&55打点で新人王に輝いた「ミスター・ロッテ」こと有藤通世や、85年に122安打&51打点を挙げた横田真之らわずか。難易度は高いが、今でもブレることはない。 「変わらずにしっかりやりたいのもありますし、なかなか今もらったチャンスをつかんだとも感じていない。こうして使ってもらっている以上は、しっかり結果を残したいと思います」
報知新聞社